これだけは身につけておきたい!「お金儲け」に必要な基本的なビジネススキルとは?
世の中にはビジネスに生かせる資格、スキルがたくさん存在します。英語や情報処理、財務、会計、コミュニケーション、ロジカルシンキング……。定期的に本を読んだり、お金をかけて学校へ通ったりして、こういったスキルを身につけることは重要なことと思います。
ただ、現場でコンサルティングしていて、「この基本スキルがないとダメだな」と思うことがあります。どんなに超難関の資格を持っていても、どんなにたくさん本を読んでいても、そもそもこの力がないと「お金儲け」ができないだろうな、と思えるスキルです。それは「概算力」です。誰でも、いつの時代でも、どのような業界、どのような商材でも、再現性のある結果を手に入れるためには、何事も「大ざっぱに数字でとらえる」という力がとても重要なのです。
たとえば年間の売上目標10億円に対し、あと1億円のめどがたたないとします。来年の3月の期末までに何とかしなければならない。そのとき、どのような打開策を考えるでしょうか?
● 秋の展示会に参加し、出展する
● セミナーを開催して見込み客を発掘する
● ホームページを開設して商品の認知度を上げる
● 見込み客のリストに電話をかけて売り込む
● チラシのデザインを変更し、わかりやすくする
● facebookをはじめて投稿する
● iPadを導入して商品の説明しやすくする
● テレビCMで宣伝する
どのような打開策でもかまいません。しかし仮説の有効性を測る「物差し」がないと、感覚に頼って意思決定をしてしまいます。
「いまどき展示会に出品しても、反応いまいちだしな~」
「ブログよりも今はフェイスブックじゃない? ツイッターとか?」
「チラシの作り方は変えたほうがいいと、前から思っていた」
私は現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。最もこだわるのは「再現性」です。能動的なアプローチの量と期待リターンの量との組み合わせによってできた仮説を常に検証していくことが重要です。そうすることで、仮説の有効性を測る「物差し」ができていきます。ブログでどれぐらいのアクセス数を稼げば、どれぐらいの問合せがあるのか? どれぐらいの問合せがあれば、どの程度の商談につながるのか。そして仕事に結びつくのか? という数字の読みが必要です。大ざっぱにつかむ「概算力」をつけましょう。
展示会であれば、展示場の集客数、当社ブースの来場者数、アンケートの記入数、名刺交換数、当日の商談発生数……等、こういった、だいたいの「概算」ができるか、ということです。そうすれば、来年の3月までに1億円を作るのに、どれが有効なのかをより正しく評価できます。ホームページを開設して商品の認知度を上げようとしても、それなりの時間がかかります。将来の見込み客がホームページを見つけてくれるようになるまでの期間を概算で予測できないと、ホームページを開設したからといって、いつから売上が見込めるのか「読む」ことができません。
「論理的」の反意語が「感覚的」です。感覚だけで物事をとらえていると再現性を安定させることができないので、日ごろから大ざっぱに数字でとらえる習慣を身につけましょう。たとえば、
■AKB48の新曲が100万枚売れたら、秋元康氏にはいくらの印税が入るのだろう?
■ソフトバンクのCMって、この時間帯ならどれぐらいの人が視聴しているのだろう?
■会計事務従事者が15年間で100万人減っても、公認会計士は増えている。会計士の年収はいくらなんだろう?
考えた数字が当たるか当たらないかではありません。日ごろから脳のストレッチをしておくことが大切です。日常的に目にする、どんなことに対しても興味関心を抱き、大ざっぱに数字で考える癖をつけてみましょう。そうすることで自然と「概算力」は磨かれていきます。