【長崎市】8/3(土)映画「長崎の郵便配達」無料上映会!長崎バプテスト教会にて。川瀬監督のトークも
8月3日(土)13:30より、片淵にある長崎バプテスト教会にて、「長崎の郵便配達」の無料上映会が開催されます。この映画は、2022年8月に全国で公開され、話題となりました。みなさんは、もうご覧になられたでしょうか?
公開当初、長崎での上映は2週間の予定でしたが、大きな反響があり、2カ月間のロングラン上映となりました。今回、上映会を前に、「長崎の郵便配達」を上映する会の山崎さん、橋口さんにお話を伺いました。
この物語は、イギリス人作家ピーター・タウンゼンド氏と、長崎で被爆した谷口稜曄(スミテル)さんとの出会いから生まれた1冊の本がきっかけになっています。
タウンゼンド氏は、戦時中、英空軍のパイロットとして英雄でした。退官後に仕えたイギリス王室でのマーガレット王女との悲恋は、『ローマの休日』のモチーフになったと言われています。その後、世界中を回り、ジャーナリストとなった彼が、長崎で出会ったのが、16歳で郵便配達の途中に被爆した谷口さんでした。
タウンゼンド氏は、谷口さんご本人に、被爆体験のインタビューをし、長崎の町を歩きながら書籍「ナガサキの郵便配達」(1984年刊行)を書き上げました。
映画では、タウンゼンド氏の娘であり、女優のイザベル・タウンゼンドさんが長崎を訪れ、本と取材テープを元に、亡き父と谷口さんの足跡をたどります。そして、ふたりの想いを紐といていくドキュメンタリー映画です。
軍人として戦場にいたタウンゼンド氏は、作家となった後に、戦争被害にあった子どもたちへ特別な関心を抱くようになります。
一方、谷口さんは、長きにわたり、被爆者運動をけん引されました。平和祈念式典では、2度「平和への誓い」を読み上げ、2015年には、核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に合わせて渡米し、NYの国連本部でスピーチを行いました。ご自身の「赤い背中」の写真と共に、被爆の悲惨さを国内外で語り継がれた方です。
どうしても、被爆者としての部分が注視されてしまいますが、被爆者おひとりおひとりにも、当たり前のことですが、日々の日常があります。この映画では、そうした日常、そして二人の友情なども感じていただけるのではないでしょうか。
イザベルさんが、本と取材テープをたよりに、スミテル少年が歩いた長崎の町を訪ね歩く様子は、私たちが暮らす長崎を、普段とは異なる視点から見つめることができます。
また、二児の母として、子どもたちの未来を考えるイザベルさんの姿は、国や文化は違えど、通じ合えるものが多くあります。
今回の上映会は、子どもから高齢の方まで、多くの方たちに映画を観ていただけるように無料で上映されます。また、当日は、川瀬美香監督によるオンライントークも開催予定です。
山崎さんは、「見るたびに新たな気づきが生まれる作品。みなさんにも、何度でも観ていただきたい」とほほえみます。
会では、平和の想いをつないでいくため、来年以降も、映画上映を続けていきたいと考えられています。そのため、上映資金として、ペイフォワード(自分が受けた善意を、他の誰かに渡すことで、善意をその先につないでいくこと)という形で、寄付を呼びかけています。郵便配達のように、平和への想いを次の人につなげていけますように…。
詳細は、公式Instagramにてご確認ください。下記、協力店でも直接寄付が可能です。
<映画上映の寄付協力店>
寄付一口:3,000円
- けやき(中園町2-4)
- List:(出島町10-15-202)
- 珈琲人町(東古川町4-25)
- HAG環境デザイン(出島町10-15-205)
- ROUTE(西坂町5-14)
- 古物豊島(油屋町6-9)
- WARANAYA(大村市東大村1-1880-72)
映画を通して、日々の暮らしの中の小さな幸せへの気づきや、ご自身の内にある平和への想いに立ち返るきっかけになるかもしれません。ぜひ、みなさんも8月9日を前に、ご家族や大切な人と一緒に足を運んでみませんか?
「長崎の郵便配達」上映会
日時:8月3日(土)13:30~(13:00開場)
会場:長崎バプテスト教会(片淵1-1-4)
アクセス:長崎バス「諏訪神社前」下車徒歩2分、長崎電気軌道「諏訪神社」より徒歩1分
入場:無料
席数:150席
主催:「長崎の郵便配達」を上映する会
駐車場:なし(近隣に有料駐車場あり)
公式SNS:Instagram
問い合わせ:095-895-5977
取材協力・写真提供:「長崎の郵便配達」を上映する会 山崎加代子様、橋口佳代様