パナマが初勝利を挙げ「WBC通算0勝」の国はなくなった!?
3月8日、パナマは、12対5で台湾を下し、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)通算6試合目にして初勝利を挙げた。
これまでの5試合は、2006年の0勝3敗と2009年の0勝2敗。それぞれ、プエルトリコ、キューバ、オランダ、プエルトリコ、ドミニカ共和国と対戦し、1試合目は1対2、2試合は9イニングを終えて6対6(結果は6対8)と健闘したが、2006年の3試合目からは、3試合続けて完封されていた。
2013年と2017年は、2012年と2016年に行われた予選ラウンドで敗退。どちらも、この試合に勝てば予選突破というところまで進んだが、11年前はブラジルに0対1、7年前はコロンビアに1対2で敗れ、涙を呑んでいる。
パナマの通算0勝5敗は、今年のWBCが始まる前の時点で、南アフリカ共和国と並んでいた。2006年が0勝3敗で2009年は0勝2敗も、まったく同じだった。その後、南アフリカ共和国は、3度続けて予選ラウンドで姿を消している。
他に、未勝利の国と地域は、今回、予選敗退のスペインとブラジルが、2013年にどちらも0勝3敗。また、チェコ、イギリス、ニカラグアは、今年のWBCが初めてなので、現時点では0勝0敗だ。
なお、パナマが初勝利を挙げた試合の前には、パナマ出身のマリアーノ・リベラが始球式を行い、台湾出身のチェン-ミン・ワンに向かって投げた。2005年から2009年まで、彼らはニューヨーク・ヤンキースでともに投げた。ワンのメジャーリーグ初登板(2005年4月30日)も初勝利(2005年5月10日)も、トム・ゴードンを挟み、リベラが最後を締めくくっている。
メジャーリーグ史上最多の通算652セーブを記録したリベラは、パナマ生まれの投手では最多の通算82勝を挙げた。ブルース・チェンに並ばれたが、追い抜かれはしなかった。ワンは、2006~07年の連続19勝を含め、メジャーリーグで通算68勝。こちらは、台湾生まれの最多だ。リベラはカッター、ワンはシンカーを決め球とした。