カフェで増えるか、プラスチック以外の金属製ストロー
店頭でのプラスチック使用量を、できるだけ減らそうという動きが高まっている。
「紙製ストローを一般ごみとして処理していたマクドナルド」(CNN)がニュースで話題になったばかりだが、ストローは紙以外でも作ることが可能だ。
首都オスロにあるカフェ「スプリーム・ローストワークス」(Supreme Roastworks)では、チタン製ストローの使用を3か月前に開始した。
北欧風焙煎(酸味があり、浅煎り)で有名な、高品質コーヒーの人気店だ。店長であるオッド・ステイナール・トーロフセンさん(Odd-Steinar Tollefsen)は、抽出技術とプレゼンテーション力を競うブリューワーズ カップで2015年に世界王者となった。
プラスチックからチタン製ストローに切り替えた理由を、取材でこう語る。
プラスチックは可能な限り減らしたい
「環境のことを考えて、プラスチック製品のものは、できる限り減らしたいと思っていたんです。テイクアウト用のカップは100%コンポスト可能のものにしています(※つまり、生ごみと一緒に捨てられる)。フタだけは、残念ながらまだプラスチックなのですが、代用品を探しているところです」
お客さんからの反応は好意的だそうだ。
「口にメタルを含むことに違和感を感じる方もたまにいますが、慣れの問題だと思っています。メタル製ストローは、かじらないほうがいいね。それだと、どうしてもメタルの味がしてしまいますから」
メタル製ストローは店頭で飲む人だけに使い、テイクアウトの時にはプラスチックのストローを使用している。
ストローがないと、飲めないわけではない
「いずれは、プラスチック製ストローは完全に使用をやめる予定です。となると、どうするかはお客様次第。自分専用のチタン製ストローを購入してもいいし。そもそも、ストロー自体、なくてもいいかもしれませんね?」
ストロー以外でも、エコな運営をしようと努力中だ。
店内には、オスロ大学に交換留学で通っている長瀬 帆乃香さん(慶応大学 法学部)がいた。
「紙ストローは紙を食べている感じがして、あまり好きではないのですが、金属だったらそう思うこともない。おしゃれにも感じます」とチタン製ストローの感想を話す。
お店では、オーガニックのミルクや食品を仕入れ、商品はリサイクル可能で生分解性の素材であることにこだわる。
「食品ロスを減らすためにも、店頭で売るサンドイッチなどは作りすぎないようにしています」
「閉店時間に食品を捨てるより、閉店前に完売のほうがいいですからね」とトーロフセンさんは話した。
Photo&Text: Asaki Abumi