欧州では、環境や気候変動問題の議論が盛んで、脱プラスチック化が急速に進んでいる。
今、海外のスーパーの棚を見ていると、商品パッケージの変化は目に見えてわかる。
そういう意味では、私たちは次の時代への移り変わりを目撃していることになる。
プラスチック包装やレジの袋が生活から減ったとしても、慣れると不便は意外と感じないものだ。
北欧といえば、コーヒーの消費量が高いことで知られる。冬が長いので、お茶の栽培は難しい。「メイド・イン・ほかの国」で、「デザイン・バイ・北欧」のケースもよくある。
先日、日本から郵便が届いた。日本のティーバッグがお土産にいくつか入っていたのだが、手にして、なにか違和感を感じた。それは袋がプラスチックだったからだ。そういえば、ノルウェーではプラスチック袋入りのティーバッグを見たことがなかったのかもしれない。
今回は、北欧デザインとプラスチックの視点で、北欧各国のスーパーが取り扱うお茶のパッケージデザインをリサーチしてみた。
プラスチック包装は最小限に
あまり驚きはしないが、プラスチックの袋で包装されているものは少ない。
緑茶の消費量が日本ほど高くないので、外装は「緑色の茶葉」をイメージさせるものでもなく、カラフル。
外装の箱や袋に表示されている文字情報も、少なめの傾向がある。
・・・・・
私は意識して集めていなかったのだが、ほとんどの商品に「レインフォレスト・アライアンス認証マーク」、「オーガニック認証マーク」などがついていた。
緑茶も、日本の緑茶のパッケージとはだいぶデザインが違う。
ノルウェーに住んで、環境議論を聞きなれていると、必要性がわからないプラスチック包装には、無意識に違和感を感じてしまう。
どうせ買うなら、プラスチックを減らす努力をしているブランドを支持したいと思うようになった。
進む脱プラスチック化で、スーパーの棚の商品の変化は今とても速い。
今当たり前のものも、数年後には形を変えているだろう。
そういう意味で、私たちはおもしろい時代に生きているのかもしれない。
Photo&Text: Asaki Abumi
写真&文:あさきあぶみ(鐙 麻樹)