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元オリックスの一塁手がマリナーズとマイナーリーグ契約。4年ぶりのメジャーリーグ復帰をめざす

宇根夏樹ベースボール・ライター
ランヘル・ラベロ Feb 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 シアトル・マリナーズは、ランヘル・ラベロとマイナーリーグ契約を交わしたようだ。MLB.comのフランシス・ロメロによると、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、メジャーリーグ・レベルのスプリング・トレーニングに参加するという。

 来年4月、ラベロは32歳となる。これまでのメジャーリーグ出場は、2019~20年にセントルイス・カーディナルスで42試合。2021年は、ロサンゼルス・ドジャース傘下のAAAで26試合に出場後、オリックス・バファローズに入団した。オリックスでは、2021~22年に出場26試合。今シーズンは、サンディエゴ・パドレス傘下のAAAで59試合に出場した。

 これまで、1シーズンに15本以上のホームランを打ったことはない。ただ、打率と出塁率は低くなく、AAAでは、通算503試合で.301と.384を記録している。四球率と三振率は、10.4%と14.7%だ。今シーズンは、59試合の258打席で.打率310と出塁率.428、8本塁打。42四球は三振より6多く、四球率と三振率は16.3%と14.0%だった。

 おそらく、来シーズンの開幕も、AAAで迎えることになるだろう。ただ、数日前に「2年連続三振王がトレードで移籍。ホームランは31本→22本。獲得側と放出側の思惑は!?」で書いたとおり、マリナーズは、打線のコンタクト率の向上を目論んでいるらしい。この方向性に、ラベロは合っている。今シーズンと同水準のスタッツを維持していれば、外野両翼も守る一塁手として、途中昇格のチャンスはありそうだ。

 ちなみに、メジャーリーグ通算3本塁打のうち、2019年9月12日にクアーズ・フィールドで打った2本目は、スタットキャストによると、推定飛距離487フィート(約148.4m)を記録した。これは、現在でも、2015年以降の「スタットキャスト・エラ」にカーディナルスの選手が打ったホームランの最長飛距離だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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