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元世界王者と共にトレーニングし、デビュー以来12連勝(8KO)を飾ったライト級サウスポー

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 元WBCスーパーミドル級王者、デビッド・ベナビデスと同じジムで汗を流す22歳のライト級ファイター、ホセ・バレンズエラが自身8度目のKO勝ちを収め、デビューから12連勝を飾った。

 バレンズエラのコーナーにはベナビデスの姿もあり、元世界チャンプの影響を受けているようだ。ただ、ベナビデスのような体重オーバーするような選手にだけはなってほしくない。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20211122-00268069

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 対戦相手のフランシスコ・バルガス(37)は、三浦隆司からWBCスーパーフェザー級タイトルを奪取したキャリアの持ち主だが、6年半も前の話であった。

 初回1分25秒、バルガスのジャブに合わせた左フックのカウンターがヒットすると、元世界王者は腰からキャンバスに沈み、起き上がれなかった。

 北京五輪出場後、プロに転向し、マンダレイベイ・イベントセンターでWBCスーパーフェザー級タイトルを獲得したバルガスは、これで 27勝(19KO)4敗2分けとなった。

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 試合後、バレンズエラは言った。

 「この試合に向け、本当に厳しいトレーニングをこなした。冷静に開始のゴングを聞き、バルガスの出方を窺った。ベナビデスと一緒に練習していることが大きい。すべきことを目で見て学べるんだ。ベナビデスは、我慢の大切さを説いてくれた。

 バルガスは起き上がってくるんじゃないかと思ったが、早く終わったね。いいKO勝ちだったんじゃないかな」

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 バレンズエラは、激戦区であるライト級で、どこまで上っていけるだろうか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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