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救援投手ランキング2020。奪三振率はモイネロがダントツ。防御率や与四球率、WHIPの1位は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
リバン・モイネロ(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 2020年にリリーフとして40イニング以上を投げた投手は、パ・リーグに17人、セ・リーグには19人いた。40イニングは、規定投球回の3分の1だ。

 そのなかで、防御率、奪三振率、与四球率、K/BB、WHIPの各リーグ・トップ5は以下のとおり。K/BB=奪三振÷与四球、WHIP=(与四球+被安打)÷イニングだ。なお、それがオープナーであっても、先発登板の成績は含めていない。例えば、横浜DeNAベイスターズで投げたスペンサー・パットンの場合、シーズン防御率は4.92だが、9月3日の先発1登板を除くと、リリーフ56登板の防御率は3.83となる。

筆者作成
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 それぞれのリーグで唯一人、防御率1.50未満を記録した、森脇亮介(埼玉西武ライオンズ)とライデル・マルティネス(中日ドラゴンズ)は、WHIPもともに1位だ。セ・リーグでは三嶋一輝(横浜DeNA)のWHIPも0.90ながら、僅差でマルティネスが勝る。小数点第3位まで表記すると、マルティネスは0.900、三嶋は0.902だ。

 また、5部門ともトップ5にランクインは、パ・リーグを含めてもマルティネスしかいない。4部門でトップ5に入っている3人のうち、増田達至(埼玉西武)は奪三振率7.71が10位。祖父江大輔(中日)の奪三振率6.26はセ・リーグの19人のなかで最も低く、石山泰稚(東京ヤクルトスワローズ)はWHIP1.19が10位だ。

 奪三振率は、マルティネスと同じキューバンのリバン・モイネロ(福岡ソフトバンクホークス)が、他を大きく引き離す。モイネロのシーズン奪三振率は、9.08→11.23→13.04→14.44と年々上昇。今年の日本シリーズでは、対戦した打者12人中8人から三振を奪った。

 セ・リーグには、奪三振率10.00以上が6人。トップ5に加え、ヘロニモ・フランスア(広島東洋カープ)が10.15を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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