『ワールドシリーズ第8戦』でバーランダーが圧巻の14K!シーズン200K達成で、通算200勝にも王手
昨年のワールドシリーズで7戦目までもつれる熱闘を繰り広げたヒューストン・アストロズとロサンゼルス・ドジャース。両チーム共に今季も地区首位を走っており、プレーオフ出場が濃厚だ。NBAでは4年連続してゴールデンステート・ウォリアーズとクリーブランド・キャバリアーズが激突しており、今年のワールドシリーズでアストロズとドジャースの再戦もあり得る。
昨年のワールドシリーズ第7戦以来となるドジャース対アストロズの試合が今週末にロサンゼルスで行われている。
昨春の負けをまだ受け入れられないドジャース・ファンが「ワールドシリーズ第8戦」と呼ぶ、シリーズ初戦が8月3日(日本時間4日)にドジャー・スタジアムにて行われ、アストロズはエースのジャスティン・バーランダーが先発のマウンドに登った。
いきなりジョック・ペダーソンに先頭打者本塁打を打たれたバーランダーだが、そこから本領を発揮。フォーシームを中心に投球を組み立てて、7.2回を4安打、1失点、14奪三振の力投で今季11勝目を挙げて、メジャー通算200勝に王手をかけた。
前日のミルウォーキー・ブリュワーズ戦では7本塁打を含む21得点と大爆発したドジャース打線だが、本気モードのバーランダーの前には手も足も出なかった。
アストロズのAJ・ヒンチ監督は「バーランダーは思い通りの投球をして、完全に試合を支配していた」とエースの力投を手放しで称賛。
この日の14奪三振で今季の奪三振数を204個としたバーランダーは、自身8度目となる200奪三振を達成。2009年に記録した269奪三振の自己記録更新も視野に入ってきた。
「今夜は速球を信頼して、速球中心に投球を組み立てた。自分が相手に合わせる前に、敵が自分に合わせるように仕向けることができた」と語ったバーランダーが迎えた最大のピンチは2対1と1点リードした7回1死走者1塁の場面。
同点のランナーを背負って、迎えたのは初回にソロ本塁打を打たれたペダーソン。カウント3ボール、0ストライクとボールが先行したが、「あの場面で打者を歩かせるつもりは全くなかった」と2球続けてファールを打たせて、フルカウントに追い込む。
「彼は速球に対して鋭いスイングをしていた」と言うバーランダーは「試合を通して速球中心に投げていたので、彼は勝負球も速球だと狙いを絞っていたと思う」とペダーソンの裏をかくスライダーで空振り三振を奪った。
2対1の緊迫した試合を制したバーランダーは、「投手戦を好まないファンもいるかもしれないけど、ファンにはこの試合の素晴らしさを感じて欲しい。今夜は普通のレギュラーシーズンの試合とは思えないほどにエキサイティングだった」と言うが、「それでもワールドシリーズには遠く及ばない。今夜の試合も最高の雰囲気の中で行われたが、ワールドシリーズはレベルが異なる」と口にした。
両チームともに今季もシーズン半ばに戦力を補強して、2年連続のワールドシリーズ出場を目指して戦っている。多くの優秀な選手を揃えるアストロズとドジャースが、今年もワールドシリーズという最高の舞台で再戦すれば、今年も最上級の試合を提供してくれることだけは間違いなさそうだ。