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吉田正尚の「マルチ安打15試合」はリーグ3位。トップと1試合差

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉田正尚(ボストン・レッドソックス)May 16, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月16日、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)は、メジャーリーグ初の三塁打と8本目の二塁打を打ち、5打数2安打を記録した。

 吉田のマルチ安打――1試合2安打以上――は、これが15試合目。ア・リーグでマルチ安打が吉田よりも多い選手は、16試合のボー・ビシェット(トロント・ブルージェイズ)とマーカス・シミエン(テキサス・レンジャーズ)だけだ。吉田の15試合は、チームメイトのアレックス・バーデューゴと並び、リーグで3番目に多い。ちなみに、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のマルチ安打は、リーグ8位タイの13試合。エンジェルスでは最も多い。

 ナ・リーグを含めても、15試合以上のマルチ安打は10人しかいない。ナ・リーグの6人は、18試合のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、16試合のニック・カステヤノス(フィラデルフィア・フィリーズ)とフレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)とポール・ゴールドシュミット(セントルイス・カーディナルス)、15試合のルイス・アライズ(マイアミ・マーリンズ)とブライソン・スタール(フィリーズ)だ。

筆者作成
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 レッドソックスは、ここまでに43試合を終えている。吉田は、欠場が8試合あるので、出場35試合でマルチ安打が15試合だ。現時点でマルチ安打15試合以上の10人中、出場40試合未満は、吉田とアライズの2人。アライズは、マーリンズの42試合中38試合に出場している。

 

 吉田のマルチ安打は、ここからも同じペースだとすると、シーズン全体では56~57試合となる。昨シーズンの最多は、ア・リーグが56試合のビシェット、ナ・リーグは57試合のフリーマンだった。その前の2021年は、ビシェットとトレイ・ターナー(ワシントン・ナショナルズ→ドジャース/現フィリーズ)が、どちらも58試合でマルチ安打を記録した。

 なお、日本人選手によるマルチ安打のシーズン最多は、2004年にイチローが記録した80試合だ。これは、シアトル・マリナーズのメディア・ガイドなどによると、1969年以降では最も多いという。メジャーデビューした2001年のマルチ安打は、75試合だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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