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提言!【メンタルを消耗させる心のムダづかい】は、もうやめましょう。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「メンタルを消耗させる心のムダづかい」というテーマでお話したいと思います。

では、早速。
メンタルを消耗させる心のムダづかい、ひとつめは、怒るということです。
怒ると、大変にメンタルが消耗します。怒っている最中は、アドレナリンが出て、元気になった気がしますが、脳は大変に疲労するということをどうぞ覚えておいてください。
じゃあ、怒るのを我慢すればいいのか? というと、そうではなく、怒るのを我慢していてもメンタルが消耗します。だから、そもそも怒り感情を感じなければいいのです。

どうしたら、怒り感情を覚えなくなるか? それは期待するのをやめることです。「こうしたらこうしてくれるだろう」などという淡い期待を持つから、期待と違う結果になったときに腹が立つのです。だから、最初から期待しなければいいのです。最初から期待しなければ、そんなに腹は立たない筈です。

メンタルを消耗させる心のムダづかい、ふたつめは、「あの人は、私のことをどう思っているのだろう」と考えることです。これは、「人から嫌われたくない」と考える人が、よくやりがちなことなのですが、自分が人からどう思われれているかなんて、どれだけ考えてもよくわかりません。そういう答えの出ない質問を自分自身に投げかけると、脳は延々と考えてしまいます。それはエネルギーの無駄遣いで、そんなことを繰り返しているから、メンタルが消耗してしまうのです。

人に対して思いやりの気持ちを持つことは大変に尊いことです。だからと言って、答えの出ない、「あの人は、自分のことをどう思っているのだろうか?」なんてことを考えるのはやめましょう。考えてもエネルギーの無駄だし、実際に「ねえ、あなたは私のことをどう思っているの?」と聞いてみたところで、本当のことを教えてくれるとは限らないし、もしも本当のことを教えてくれたとしても、今度はそれを信じられるか信じられないかという問題がつきまといます。だから、「あの人は自分のことをどう思っているのだろうか?」なんて、最初から考えないに限ります。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、みっつめは、ストレスを生活の中から全てなくそうと考えることです。ストレスは、身体に悪いからといって、それをゼロにしようとすると、結果、ストレスに注目することになってしまい、メンタルが消耗します。ストレスは、実は少しぐらいあったほうがいいのです。そのほうが元気になります。もしも、ストレスをゼロにしたら今度は、今までストレスとは感じなかったことまでストレスになってしまいます。だから、ストレスは多少あったほうがいいのです。

ちなみに今、現在、私のストレスは、満員電車と自分が好きでやっている筋トレなのですが、ホントこの2つは嫌で嫌でたまらないのですが、もしも私が満員電車に乗るのをやめたり、筋トレをやめたりしたら、他の出来事、たとえばカミさんの私に接するときの態度など、そんな細かいことがストレスとして上位に浮かび上がってくると思います。

よって、くれぐれも生活の中からストレスをゼロにしようだなんて考えないでください。それは土台無理なことですし、無理やりストレスをゼロにしようだなんて考えると、ストレスに注目することになってしまう結果を及ぼしますし、もしもストレスがゼロになったら他のことがストレスになってしまう…ということです。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、よっつめは、人を自分の思い通りに動かそうとすることです。これは大変にメンタルを消耗させます。何故なら、過去と人は変えられないからです。あなただって、人からコントロールされたくないように、他人だって、あなたからコントロールされたくないのです。だから、人を自分の思い通りに動かそうとするのはやめましょう。
脅したり、罰を与えたり、褒美で釣ろうとしても、人は結局変わらないし、あなた自身がメンタルを消耗させるだけに終わってしまいます。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、いつつめは、自分で自分の悪口を言うことです。自分なりに、普通に真面目に暮らしていても、ときに人から非難されることがあります。そんな時に、メンタルを消耗させない人は、直ぐに自分に悪口を言った人のことを忘れてしまいますが、メンタルを消耗させてしまう人は、自分の悪口を心の中で、何度も繰り返し思い出します。その結果、自分で自分に対する悪口を言い続けてしまうという事態をもたらします。それでは、メンタルが消耗するのは当たり前です。ですから、人から非難されるのは避けらないかもしれませんが、自分で自分の悪口を言うのは、たとえ心の中だけとしても、やめるよう心掛けましょう。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、むっつめは、人と自分を比べることです。たとえば、あの人は、英語がペラペラで凄いなあ。それに比べて自分は、英語なんて全然できないなあ。また、あの人には可愛らしい彼女がいていいなあ。それに比べて自分は、彼女の1人さえ出来たことないなあ、等々です。
自分より優れた人と自分を比べてるとメンタルが消耗します。精神的にダメージを受けます。人と自分を比べることによって、自分が成長するのであれば、比べる意義もあるかもしれませんが、人と自分を比べても通常は、落ち込むだけです。だったら、人と自分は比べないに限ります。

比べるのなら、昨日の自分と今日の自分を比べるようにしましょう。人間には、自己成長欲求があるので、ほんの少しでも、昨日の自分より今日の自分のほうが成長していると感じると嬉しく感じるものなのです。ぜひ、昨日の自分と今日の自分を比べ、成長を実感してください。人と自分を比べない、昨日の自分と今日の自分を比べる、ということです。

続いて、メンタルを消耗させる心のムダづかい、ななつめは、どうしようもないことで悩むということです。たとえば、天気が悪い日が続くのはどうしようもありません。夏になると暑くなり、冬になると寒くなるのはどうしようもありません。考えるだけ無駄です。
だったら、自分の変えられることで悩むようにしましょう。天気が悪い日が続いたら、自分はどのような行動を取ればいいのか、暑くなったら、自分はどのように対処していけばいいのか、寒くなったらどのように対処していけばいいのか、そういうことを考えるようにしましょう。そのほうが、うんとうんと建設的になれます。

以上です。
以上の7つ、「怒る」「あの人は、自分のことをどう思っているのか? 考える」「ストレスをゼロにしようと思う」「人を自分の思い通りにしようと考える」「自分で自分の悪口を言う」「人と自分を比べる」「どうしようもないことで悩む」が、メンタルを消耗させる心のムダづかいです。

次にここからは、メンタルを消耗させない方法についてお教えいたします。
それは、先ほどの逆です。

1.怒らないようにする。そのためには人に期待しない。
2.人からどう思われているか、気にしない。
3.多少のストレスは健康にいいと思う。
4.自分の思い通りに人を動かそうとしない。
5.自分の悪口を言わない。
6.人と自分を比べず、昨日の自分と今日の自分を比べる。
7.どうしようもないことを延々と考え悩まない。
以上です。

その他に、メンタルを強くする方法として、
睡眠をしっかりとる、体にいい物を適量食べる、運動習慣を持つ、人とつながる、等があります。どうぞひとつでもふたつでも自分の生活に取り入れ、健康的な毎日を送ってください。

というわけで、今日は、「メンタルを消耗させない心のムダづかい7選」というテーマでお話させていただきました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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