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【嫌なことを考えないようにするための5つの方法】を、現役プロ心理カウンセラーが語ります。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「嫌なことを考えないようにするための5つの方法」というテーマでお話したいと思います。

皆さんは、嫌なことを考えない人ですか?
それとも、つい嫌なことを考えてしまう人ですか?

私は、性格がネガティブなものですから、つい嫌なことを考えてしまう人間なのですが、「嫌なことを考えがちかどうか?」に関しては、半分ぐらいは生まれつき決まっています。

そう、生まれつき、つい嫌なことを考えがちな人がいるということなのです。

そうですね。私の印象では、つい嫌なことを考えてしまう人が2割、嫌なことを考えない人が4割、残りの4割は、どちらでもないといった感じでしょうか?

嫌なことを考えがちかどうかは、半分は生まれつき決まっているのですが、残りの半分は、育った環境によって決まります。養育者、これは親であることが多いのですが、親から脅されて育った人、親から虐待を受けて育った人は、つい嫌なことを考えがちな人になるのではないでしょうか。

で、今日は、つい嫌なことを考えてしまう人はどうしたらいいのか? についてお話していきたいと思います。

では早速。
嫌なことを考えないようにするための1番目の方法は、楽しいことを考えるようにするということです。嫌なことを考えないようにしようと努力すると、努力逆転の法則が働き、よけいに嫌なことを考えてしまいます。だから、嫌なことを考えないようにするのではなく、楽しいことを考えるようにすればいい、というわけです。「今度の休みは何をしようかなあ、どんな楽しいことをしようかなあ」と考える、計画を立てる、そうすれば嫌なことを考えないようになります。

でも簡単じゃないですよね。それが出来れば苦労しないよってことですよね。この記事をご覧の皆さんは、「楽しいことを考えようとしても、つい嫌なことを考えてしまう」とおっしゃる方が多いと思うので、考え方を変えようとするのは、基本難しい…ということは、どうぞ覚えておいてください。

それでは、嫌なことを考えないようにするための方法、2番めの登場です。
嫌なことを考えないようにするための2番めの方法は、身体を動かすことです。これが1番です。1番強力です。嫌なことを考えないようにしようと努力すると、よけいに嫌なことを考えてしまいます。ですから、こういう時は、身体を動かすに限ります。

身体を一生懸命に動かしていれば、嫌なことを考える暇がありません。ですから、とにかく目の前のことに集中して、手足を動かすことです。そうすれば、嫌なことを考えなくて済むようになります。それは、家事でも仕事でも構いませんが、出来れば屋外でやるスポーツがいいでしょう。

屋内のスポーツもいいのですが、屋外で、自然の中で美味しい空気を吸いながら、スポーツに打ち込むと本当に気持ちがスカッとします。

人間、嫌なことを考えているときは、自然に背中を丸めて頭を抱えているものであり、とても身体を動かす気にはなれないものなのですが、それだからこそ逆に、身体を動かすことに意義があるのです。「身体を動かす気にはとてもなれない」等といわず、どうぞ積極的に身体を動かしていってください。「身体を動かす気にはなれない」等と言っていては、いつまでも経っても嫌な気持からは抜け出せない、ということをどうぞ忘れないようにしていってください。

本当に不思議なのですが、身体を動かすと文句なしに気持ちが前向きになります。ぜひ、お試し下さい。

続いて、嫌なことを考えないようにするための3番めの方法は、身体をいたわるです。嫌なことを考えているときは、多くの場合、胸や喉が苦しかったり、頭やお腹が痛かったりするものなのですが、そういう時に、自分の身体に向かって、手をあてて、優しくヨシヨシするのです。「ああ、胸さん、苦しいのね。大丈夫よ」と声をかける要領です。
嫌なことに意識を向けるのではなく、自分の身体に意識を向ける。優しく目を向ける。そして、身体に手をあてる。そうすれば、嫌なことを考えないようになるでしょう。ちょっと不思議な方法なのですが、よく効きますので、ぜひ、お試しください。

続いて、嫌なことを考えないようにするための4番めの方法は、日記を書くことです。嫌なことを日記に書けば、嫌なことを考えなくて済むようになります。頭の中にある嫌なことを手を使って、頭の中から出してしまえば、嫌なことが自分の手から離れていった気になります。そして嫌なことがどのくらい嫌なのか、客観的にわかるようにもなります。

私は、現在63歳なのですが、かれこれ50年近く日記を書き続けています。これは、記録というよりは、嫌なことを忘れるための方法です。嫌なことがあっても、それを日記に書いてしまえば、クヨクヨ考え続けるのをやめられます。日記を書けば嫌なことを考えなくなります。本当です。ぜひお試し下さい。

ちなみに私は、毎日、夕食を食べ終わって、お風呂に入る前後、夜寝る前に日記を書くのですが、どんなに嫌なことがあってもそれを日記に書くと、「今日はこれでおしまい、嫌なことを考えるのはおしまい、明日の自分、頑張れ!」という気持になります。

続いて、嫌なことを考えないようにするための5番目の方法は、サウナに行くです。私は、月に何回か、サウナに行きます。サウナに行けば、嫌なことを考えなくなります。どんなに嫌なことがあったとしてもサウナ室に入れば、頭の中は「暑い!」で一色になります。そのあと、水風呂に入れば、今度は「冷たい!」で一色になります。そうすれば、嫌なことを考える暇がありません。サウナは手軽に出来る、嫌なことを忘れる格好の方法だと、私は思います。

以上5つご紹介しました。
嫌なことを考えないようにするためには、楽しいことを考える、身体を動かす、身体をいたわる、日記を書く、サウナに入る、です。

その他、
嫌なことを考えないようにするための方法として、お酒を飲む、ギャンブルをするがありますが、これはあまりおススメ出来ません。

たとえばお酒ですが、確かにお酒を飲んで酔っ払えば、嫌なことを考えなくて済みますが、間違いなく酒は脳にダメージを与えます。酔っているときは、嫌なことを考えなくて済みますが、酔いが醒めればよけいに嫌なことを考えてしまいます。それでまた酒を飲むと…いう行為を繰り返していくと、高確率でアルコール依存症になってしまうので、このあたりは本当に注意したいところです。

あと、ギャンブルですが、ギャンブルしているときは、嫌なことを考えなくて済みますが、大切なお金をうんと減らしてしまいます。ですから、嫌なことを考えないためのギャンブルはとてもおススメ出来ません。少額ならば、いいだろうとおっしゃる人もいるのですが、小さな掛け金だと直ぐにつまらなくなり、高額を張りたくなるというのがギャンブルの特徴です。この記事をご覧の皆さんは、嫌なことを考えないためにギャンブルをするという方法は、どうぞ使わないようにしていってください。

その他、嫌なことを考えないようにするために、買い物したり、ドカ食いしたり、薬を必要以上に飲んだり、自分の身体を傷つける人もいらっしゃいますが、そういう、冷静な時には決してしないようなことをして、気を紛らわすのは、決しておススメできない方法なので、どうぞ使わないようにしていってください。

もう1度言います。
嫌なことから気を紛らわせようと思って、衝動買いすると、無駄な物が増え、お金が減るだけです。嫌なことから気を紛らわせようと思って、ドカ食いするとあとから自分の体形を見て、自分のことが嫌いになるだけです。嫌なことから気を紛らわせようと思って、薬を必要以上に飲んだり、身体を傷つけると、自分の大切な体が痛むだけです。

この記事をご覧の皆さんには、誤った方法を使って嫌なことを考えないようにするのではなく、私が紹介した5つの方法を使い、自分の心身を大切にしながら、嫌なことを考えないようにしていって欲しいと思います。

というわけで、今日は、「嫌なことを考えないようにするための5つの方法」というテーマで、お話させていただきました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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