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元巨人の"怪力"モタが西岡剛監督の北九州下関フェニックス入り。昨季も九州アジアLでプレーし本塁打王

田尻耕太郎スポーツライター
昨年の火の国サラマンダーズ時代のモタ(筆者撮影)

 プロ野球・独立リーグ「ヤマエグループ九州アジアリーグ」の北九州下関フェニックスは12日、イスラエル・モタ外野手と入団合意したことを発表した。

 モタは読売ジャイアンツでのプレー歴がある長距離砲。2017年に母国のドミニカ共和国で行われた巨人のトライアウトを受験。この時は不合格となったが、翌2018年にも再挑戦して日本行きを果たした。

巨人時代は涙でファンの感動を誘う

 巨人には育成選手での入団。それでも打撃の破壊力は抜群と当初から評価され、さらに2020年の春季キャンプでは原辰徳監督から「MVP」と評されるまで成長。見事に支配下登録を勝ちとった。

 その会見の際に、両親からのサプライズムービーが流れると大粒の涙を見せて周囲の感動を誘ったことでも話題になった。

 巨人の1軍では、2020年8月22日の広島東洋カープ戦で薮田和樹投手から2ランを放ち来日初安打、初本塁打、初打点をマーク。しかし、9試合出場で9打数2安打、1本塁打、4打点、1盗塁の成績に終わり、同年限りで巨人を自由契約となり、母国へ戻った。

昨年は「火の国の大砲」として活躍

 それでも、モタは「僕は日本野球のほうが、チャンスが多い」と考えていた。

 昨年は再来日の機会を得て、今回入団するフェニックスと同リーグの火の国サラマンダーズでプレー。NPB返り咲きを夢見たドミニカンは持ち前のパワーを炸裂させた。

 18本塁打を放ってリーグ本塁打王を獲得。

 また、陽気な性格でチームにも溶け込んでいた。しかし、昨年のNPB復帰は叶わずに同年限りで退団し、以降はニカラグアのチームでプレーをしていた。

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チーム打率3割超のフェニックスに強力な戦力

 モタが入団するフェニックスは、西岡剛選手兼任監督が率い、今季ここまでは9勝7敗の戦績でリーグ2位。

 創設1年目の昨季から打撃自慢のチームで、今季もチーム打率.322をマークしている。長距離砲モタが加わることで、大きな得点力アップが期待できる。

イスラエル・モタ外野手 

背番号:33

生年月日:1996.1.3(27歳)

身長:188cm 体重:98kg

出身地:ドミニカ共和国

球歴:ベセル高等学校→カープアカデミー→読売ジャイアンツ→火の国サラマンダーズ→ティグレス・デル・チナンデガ

投打:右投右打

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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