Yahoo!ニュース

節分の鬼で子どもを怖がらせても良い?子どもがトラウマになる「親がやってはいけない行動」を保育士が解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:保育園の節分の行事に鬼が来て、子どもたちを怖がらせるのは私は良くないと思います。先生はどうお考えですか?

この時期、子どもたちにとって節分といえば、非常に恐ろしい行事ではないでしょうか。
「今日は鬼が来て〇〇くんは泣いてしまって・・・」なんて話を保育士から聞くことも少なくないと思います。
果たして、怖い思いをさせてしまうことで、子どもたちの心への影響はどうなのでしょうか?
トラウマになることはないのでしょうか?
こちらの疑問について解決していきたいと思います。

これで解決!

結論から言うと、節分でただ怖い経験をするだけであれば特に問題はないでしょう。
その中で、「みんなで力を合わせてやっつけた!」というのも大切な経験です。
ただし、トラウマとして子どもの心に大きな傷を残してしまう、やってはいけないことが1つだけあります。
それは、子どもを守るべき存在である親や保育士が子どもを鬼に差し出すことです。
一体なぜでしょうか?

親や保育士というのは、本来子どもを守る存在です。
ところが、そういった存在であるべき人が子ども自身を危険にさらすような行動をすることで、子どもとの深い信頼関係を傷つけてしまうのです。
親や保育士との深い信頼関係は子どもの社会的な行動の全ての基礎となっているため、この安全基地が崩壊することが子どもにとってどれほど恐怖に感じ、その後に大きな影響を及ぼすかは計り知れません。

しかし、笑いながら子どもを鬼の方へ押したり、抱っこして差し出したりというような場面は意外とどこででも見かけるものです。
大人の中では「子どもの怖がる表情が可愛いからついやってしまった」という程度かもしれませんが、子どもにとっては一生もののトラウマとなってしまうことも十分に考えられます。
安易にそういったことをするのはやめましょう。

そもそも節分って?

子どもたちの嫌いな節分ですが、そもそもその由来は、邪気を払い、無病息災を願うためだと言われています。
しかし、「鬼が来るから怖い」「参加したくない」と消極的になってしまう子も多いかと思います。
そういった子には、

・柊鰯を子どもと一緒に飾る
・歌いながら豆まきを楽しむ
・鬼を模した料理を楽しむ

というように、「鬼が来る」というところから少し外れて、まずは家族や友達と楽しく過ごすことを考えても良いかもしれませんね。

余談ですが、毎年節分の豆による幼児の窒息事故が後を絶ちません。
消費者庁でも5歳以下には豆を食べさせないように注意を呼びかけていますが、くれぐれも事故のないように配慮しながら節分を楽しみましょう。

節分をどうやって過ごすか迷っている方は、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

ぽん先生の最近の記事