〈あくまでうちはラーメン屋〉創業60年以上の老舗の味わいは、昔懐かしの甘くて優しいまろやかな一杯。
春吉の裏通りの一角で
春吉の裏通り、天神南駅から徒歩5分程度の場所に昭和レトロ感が漂う「胡同 (ふーとん)」。裏路地に佇むことから、北京市に点在する細い路地の「胡同」が由来なのでしょうか。この辺りの入り組んだ路地には新旧の良きお店が立ち並びます。その中でも古くから愛される、ラーメン屋というか町中華といってもいいお店。その歴史は昭和35年まで遡るというのだから驚きで、もう創業から60年以上を数える老舗中の老舗です。
カウンターのみの古き良き時代を思い起こさせる雰囲気。ちょっと破れたポスターや、棚に並ぶマンガ本なんかも年季が入っています。店内からも歴史を感じる佇まいで、現在は二代目の店主さんが営んでいるようです。
多彩なメニューが揃う
こちらのお店、とにかくメニューがユニークなんです。
- ラーソーメン
- カレーラーメン
- 辛ミソ月見ちゃんぽん
- マーボーラーメン
- カルボナーラ皿うどん etc...
特に〈マーボーラーメン〉や〈カルボナーラ皿うどん〉なんかは珍しく、そして人気もあるようです。オリジナリティあふれる多彩なメニューが並び、さらにおつまみメニューも豊富で、ちょい飲みなんかも楽しめます。
あくまでうちはラーメン屋
ただし、「あくまでうちはラーメン屋」「これでもうちはラーメン屋」というのがお店のキャッチフレーズ。冒頭に町中華と書かせていただきましたが、れっきとしたラーメン屋さんで、その基本は博多の王道豚骨ラーメンなんですね。
ラーメン
白濁の豚骨スープは昔ながらの博多ラーメン。チャーシューにキクラゲがトッピングされ、白ネギのアクセントに個性が光りますね。
豚骨オンリーのあっさりした豚骨で、少しとろみもありまろやかな仕上がりです。ごくシンプルな昔懐かしいラーメンですが、これが一番飽きがこない。
ほんのり甘さもあり、カエシの塩味は控えめ。とっても優しくて、まろやかな味わい。豚骨の臭みや脂っぽさなど全く感じません。
中太くらいのストレート麺は、コシもありパスッとした歯切れのいい食感。サクッといただける、これも博多王道スタイル。
脂感が程よくあり、柔らかいチャーシューはタレの味わいもバッチリ。
ミニチャーハン
こんがりと焼きあがったチャーハンは香ばしい香りも良い。ラーメンとのセットメニューがおススメです。
しっとりとして味は強すぎず、豚骨の風味も交わり美味しい。
卓上はシンプルに、ゴマやコショウに餃子のタレと辣油が並びます。
春吉の裏路地に佇み老舗のラーメン屋。根強いファンも多く見受けられ、気軽に話せる大将の人柄も愛される理由のひとつ。様々な珍しい多彩なメニューが揃いながらも、そのこだわりは豚骨にあり。基本の豚骨ラーメンこそが、他のメニューの味わいにも加えられているようです。シンプルな昔ながらの味をベースとしながら、個性あふれる味わいも楽しめる、昭和レトロな古き良きお店です。
胡同 (ふーとん)
住所:福岡県福岡市中央区春吉3丁目26−14
営業時間:11時30分~20時30分
定休日:日曜日
駐車場:近隣有料