蓬と蕎麦、タイプの違う旨味と香り「稲豊園」さんのベストセラーは粒餡とこし餡を拘りを包んだお饅頭
岐阜県を代表する観光地のひとつ、岐阜県高山市。高山陣屋や高山昭和館といった歴史に触れることのできる観光地のほか、陣屋前朝市に飛騨高山宮川朝市といった美味しいにおいに溢れた街に佇む和菓子屋さんが。
創業1901年の「稲豊園(とうほうえん)」さんは、観光地に暖簾を掲げながらも地元の方々の慶弔事から毎日のおやつ、手土産まで揃うと長年愛されるお店。また、駅や観光拠点からのアクセスも良いので、観光客の方にも人気です。
今回は、稲豊園さんの通年商品の中でもナンバーワンという「草まんじゅう」と「そばまんじゅう」をご紹介。写真をご覧になり、おや?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、草餅でも草団子でもなく、お饅頭なんです。
目の覚めるような新緑の皮からは、いかにふんだんに国産の蓬を練り込んでいるかということが伝わります。着色料は一切使わずしてこの鮮やかさ。小麦粉ではなく、うるち米を挽いたきめ細やかな上用粉を使用した皮には、すり下ろした長いもが豊富に練り込まれており、豊かな風味ともちもちとした食感を演出。あえてふわふわっとした生地ににすることではなく、しっとりと弾力のある皮にすることで噛みしめるごとに豊かな蓬の清涼感と北海道産粒餡のしゃきっとした歯ざわり、そして素朴な甘味が口いっぱいに広がります。
流石、稲豊園さんの通年商品でもナンバーワンというだけあり納得の美味しさです。
香ばしい蕎麦の薫香がふんわりと立ち昇るのですが、この小柄なお饅頭のからなぜこうも強かな香りがと思いきや、その秘密はうるち米がもとになった上用粉とたっぷりの搗くね芋だそう。上用粉とつくね芋のふくよかさが、北海道産石挽きのそば粉の魅力をぐぐっと底上げ。しっとりと吸いつくような生地とこし餡の一体感がたまりません。
草まんじゅうはやや無骨ながらもそこからまた良い味がにじみ出ているようなやや腰高の形、対してそば饅頭はつるりと整った面持ちが美人な卵型のお饅頭。どちらも可愛らしいサイズ感なので、おやつやお茶請けにもぴったりです。
いずれもベクトルの異なる「豊かな香り」を楽しめるお饅頭。小柄ではございますが、そこにぎゅっと濃縮されたそれぞれの魅力の表現の仕方は賜物。蓬の風味は大人の旨味かもしれませんが、蕎麦のお饅頭はお子様でも美味しく召し上がれるような味わいですので、ぜひセットで粒餡とこし餡も一緒に食べ比べしてみてくださいね。
こちらは本店のほか公式サイトよりお取り寄せも可能となっております。