北朝鮮が弾道ミサイル2発をまた発射、平壌順安空港の付近から400km未満を飛行
17日午前8時50分ごろ北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。韓国軍の観測によると、平壌順安国際空港から東の方向に2発の弾道ミサイルが発射され400km未満を飛行したとしています。
日本自衛隊の観測からは「通常弾道軌道なら300km飛行」という発表なので、日韓の情報を併せると通常弾道軌道300km+滑空飛行100km弱で400km未満と解釈ができます。発射されたのは滑空飛行が可能な短距離の機動式弾道ミサイルである、北朝鮮版のイスカンデル系かATACMS系のどちらかの可能性が高いでしょう。
※追記:韓国軍の続報によると飛距離380km、最大高度42km、速度マッハ5。
なお順安空港から400km未満の飛行距離は、14日の鉄道型イスカンデル発射訓練でも使用された標的用の無人島「卵島」が近い範囲にあるので(直線距離370km弱)、今回もまた同じ場所に向けてイスカンデルが使用された可能性があります。空港の付近の鉄道線路に鉄道機動ミサイル連隊が来たのか、あるいは空港に車載移動発射機を展開させたのか、どちらかになるでしょう。鉄道発射ならイスカンデル系で確定、車載移動発射機の場合はイスカンデル系以外にATACMS系の可能性もあります。
標的「卵島(알섬)」、緯度経度(40.646706, 129.548286)
今年の北朝鮮ミサイル発射は4回目、合計6発となりました。
- 1月5日午前 1発 700km飛行 「極超音速ミサイル」
- 1月11日午前 1発 1000km飛行 「極超音速ミサイル」
- 1月14日午後 2発 430km飛行 「鉄道型イスカンデル」
- 1月17日午前 2発 380km飛行 「北朝鮮版ATACMS」
※1月18日追記:17日発射はATACMS型(KN-24)と判明。北朝鮮版ATACMS「検収射撃試験」とは何を意味するのか(2022年1月18日)