汐れいら、メジャーデビューを発表。渋谷WWWでワンマンライブも決定!
●小説のワンシーンをドラマティックに想起させるかのような生々しい歌詞
まだまだ暑い夏。ひとだかりの渋谷駅を抜けて道玄坂の横道へ。残りが半分になったラベルレスのペットボトルを片手に、宝の原石が輝くライブハウスへと向かった。目的地は、渋谷Spotify O-nest。シンガーソングライター、汐れいらによる自主企画イベント『ウシオマエロマエ vol.4』(2023年8月24日開催)だ。
汐れいら。歌詞の解像度の深さ、歌声とメロディーが織りなす説得力の高さ、そして距離感の近さが魅力の新しい才能。
狭いエレベーターで6階へ上がり、エントランスを抜け、螺旋階段を降りてフロアへ。カウンターで缶ビールをオーダー。1年のほとんどをライブハウスで過ごす信頼する知人を見つけ談笑。汐れいらの注目度の高さを知る。
18時半過ぎ、ほどなくしてイベントはスタート。本日のゲストは、汐と交流のある4ピースのギターバンド、afloat storage。柔らかく包み込むような歌声ながらも、時にアグレッシブかつエモーショナルなロックサウンドを轟かせ、フロアを盛り上げていく。
続いて、20時過ぎに緑のTシャツ姿の汐れいらが”汐れいらです。よろしくお願いします!”と、バンドメンバー4人を引き連れ、ステージにあらわれた。まずは1曲目、ライブで定番のモータウンビートがご機嫌な「味噌汁とバター」をハッピーにプレイ。さらに、ネット時代の怖さなどシリアスな視点から歌い紡ぐ「さよならCITY」で、オーディエンスをグルーヴィーに沸かす。
勢いそのままに、バンドマンである想いをひとり語りするMCから、悲しみに寄り添うメロウなミディアムチューン「備忘ロック」へ。さらに、汐れいらが世に知られるきっかけとなったABEMA オリジナル恋愛番組「彼とオオカミちゃんには騙されない」に起用された、2022年のワンシーンを切り取ったポップナンバー「センチメンタル・キス」をアコースティックギターで披露。回転するミラーボール。それは、揺れる恋心の瞬きのようだ。ピアノによるアウトロが余韻を引っ張っていく。
ここで、イベントでおなじみの対バンセッション コーナーがはじまった。ゲスト、afloat storageのボーカル稲見 繭を呼び込み、汐と仲良くなったきっかけは“パンケーキ!”と、レアエピソードが明かされた。一気に楽しげな雰囲気へ。そして、二人で歌う忌野清志郎バージョンの日本語詞「デイ・ドリーム・ビリーバー」をカバー。優しい気持ちでいっぱいのフロアへと空気が変貌していく。
さらにMCは続き、新曲「Darling you」のリリースが8月25日リリースであることを告げ、同日21時より、ミュージックビデオのYouTubeプレミア公開も発表した。
“泣いちゃったぐらい良いMVなので、ぜひ観てください!”
と、語る汐。そして、さっそくハンドマイクでライブ初披露していく。
歌唱後、ソニー・ミュージックレーベルズから「Darling you」でメジャーデビューすることをオーディエンスへ対面で伝え、感謝と共に“愛想つかれないようにがんばります!”と愛らしくコメント。続けて、12月27日に、渋谷WWWでワンマンライブを開催することも発表。
“昨年12月に曲を出してから、半年以上新曲を出していないのに、こんなにもたくさんの方がライブへ来てくれるなんてすごいですよね。本当にありがとうございます!”
と、思いの丈を語った。
早くもライブは終盤へ。“みんなの笑顔が増えてほしい”と「笑ってベイビー」で盛り上げ、サビで高揚感が加速する人気曲「ビーボーイ」が繰り出された。ブレイクビーツに絡み合うギター、想いが込められたメッセージが解き放たれた、エモい瞬間だ。
ラストは、耳にハッと残る、小説のワンシーンをドラマティックに想起させるかのような生々しい歌詞がせつなさを倍増するギターロックチューン「タイトロープ」によって、アーティスト自身もオーディエンスも、魂を赤裸々に解放していく。汐れいらにとって、名刺となる刺激的な作品だ。
本日披露された最新曲「Darling you」は現在配信中。ミュージックビデオも公開されたばかりだ。2023年、さらなる飛躍が楽しみな新しい才能。シンガーソングライター、汐れいらの活躍に注目したい。
汐れいら オフィシャルページ