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大谷翔平はシーズン4本目のホームランが出ていないだけでなく、打球の角度も上がっていない

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)April 27, 2022(写真:REX/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、4月15日~16日に2試合続けてホームランを打った。4月15日に2本、翌日に1本だ。

 一方、その前の7試合、4月7日から14日まではホームランがなく、その後も、シーズン4本目は出ていない。4月17日から27日まで、ホームランなしが10試合続いている。

 サンプル数の少なさを承知の上で、3本塁打の前後を比べると、前の7試合の30打席は、打率.172(29打数5安打)、1四球、10三振。後の10試合の46打席は、打率.244(41打数10安打)、5四球(うち敬遠四球1)、12三振だ。打率と四球率は後のスパンのほうが高く、三振率は低い。ただ、長打は、どちらのスパンも同じ本数。二塁打が2本ずつだ。

 また、スタットキャストのデータでは、前のスパン(バントを除く19打球)の平均初速が92.5マイル(約148.8km)であるのに対し、後のスパン(28打球)は90.3マイル(約145.3km)となっている。打球の平均角度は、それぞれ、21.6度と4.4度だ。

 4月27日は、今シーズン初の1試合3安打を記録した。だが、最初の2本は、初速こそ106マイル(約170.6km)以上ながら、角度は3度と17度。3本目は、初速が75.2マイル(約121.0km)で角度は29度だ。

 昨シーズンの342打球の平均は、93.9マイル(約151.1km)と16.6度だった。今シーズンの場合、4月15日~16日も含めた54打球は、92.1マイル(約148.2km)と10.7度だ。

 なお、ここ2シーズンに大谷が打った計49本のホームランは、初速が96.6~117.2マイル(約155.4~188.6km)、角度は18~45度の範囲に収まる。その平均は、109.8マイル(約176.7km)と28.4度だ。

 4月28日、今シーズン初めて、大谷はスターティング・ラインナップから外れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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