「ウ・ヨンウの彼氏」俳優カン・テオがきょう誕生日 最近は「軍人として感動スピーチ」
きょう6月20日は韓国の俳優カン・テオの誕生日。2022年6月から放映され、韓国でシンドロームを巻き起こした「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(日本ではNetflixにて放映)」で主人公ウ・ヨンウの彼氏、イ・ジュノ役で知られた俳優だ。
1994年6月20日生まれの29歳。
「ウ・ヨンウ」はどれほどスゴい? ”ソウル大首席卒業” ”韓国司法試験への道” リアル社会では?
俳優として2010年に映画デビュー、2013年にドラマデビューを果たした。その間、韓国の「Marie Claire」や「ELLE Korea」などで幾度もグラビア撮影されるなど国内での認知度は高めたが、出演作の国際的ヒットまでは至らず。
2022年の「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で一躍有名になった。主人公のウ・ヨンウの事務所にパラリーガルとして務め、彼女を支える彼氏役を好演。真摯にヨンウを愛するのだが、幾度も振り回される。その際に口にするこのフレーズが、大人気となった。
「ソプソプハンデヨ」
寂しいんですけど、という意味。「国民的寂しいんですけど男」とも呼ばれ、またこのフレーズでCMに出演したりもした。また2013年のドラマデビュー作はベトナムとの合作だったが、「ウ・ヨンウ」による国際的ブレイクがベトナムでも大いに喜ばれたのだという。
人気絶頂期にきっぱりと兵役期間に入ったことでも知られる。2022年9月20日から2024年3月19日まで韓国陸軍第37歩兵師団に服務中。韓国のファンサイトによると今日付けで「除隊まで237日」なのだという。
最近は韓国の公休日である6月6日「顕忠日(ハンチュンイル)」の記念式典に軍人として登場。国立ソウル追悼院にて、国軍の殉職者を追悼するスピーチを行い、現地メディアで「堂々とした声」「感動を伝えた」などと伝えられた。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の際には韓国で「スイート」と評された演技者だったが、近影では髪を刈り上げ、少しマッチョになったようにも見える。
カン・テオと軍隊、といえば筆者自身にもちょっとしたエピソードがある。
2022年9月20日の入隊の際のことだ。
その時、じつは韓国メディアでも「入隊直前の様子」が報じられなかったのだが…
そこは忠清北道の山奥にある師団。筆者は、現地スポーツ紙芸能記者を通じて事務所側と連絡を取り合った。取材できないかと考えたのだ。
事務所側とて当初、入営時の挨拶は全く考えていなかったという。しかし筆者のような「やらないのか」というメディアからの問い合わせが多かったという。
すると事務所側も「やはりファンへの挨拶、メディア向けの写真撮影などができないか」と入隊4日前の9月16日頃から考えはじめた。筆者が交渉を依頼した韓国スポーツ新聞も乗り気で「会社から車を出すから、写真撮影を頼む」とまで言われていた。
しかし、2~3日ほど待って来た答えは「実施せず」だった。理由は次のとおりだった。
「部隊の500メートル以内には近づけないことになっている」
「付近の道路もすべて2車線と狭い」
「公園があるにはあるが、あまりにも狭く多くの人が集まると近隣に迷惑」
「本人に近づくことも出来ないと思います」
はっきりと「取材成果はないと思うので、お越しいただかないほうがいいです」とすら言われたのだった…。「遠くから手を振るのも不可能」と言われ、泣く泣く取材を諦めたのだった。
(了)
参考までに韓国の軍事関連法のひとつ「軍事基地ならびに軍事施設保護法」第5条
2.制限保護地域
軍事分系(境界)線の以南25キロメートル範囲以内の地域のうち、民間人統制線の以南地域。ただし重要な軍事基地ならび軍事施設がない、あるいは軍事作戦上障害にならない地域と地域として大統領令の定める基準に該当しない地域は、保護制限地域の指定から除外しなければならない。
上記地域に位置する軍事基地ならびに軍事施設の最外郭(一番外のライン)の警戒線から500メートル以内の地域。ただし集落地域に位置する軍事基地ならびに軍事施設の場合、軍事基地ならびに軍事施設の最外郭線から300メートル以内の地域とする。