保育園児の親の職業や収入 先生たちはどこまで知っている?職業は筒抜け収入はざっくり
現役保育士&幼保英検1級です。
市区町村の審査を経て保育園に入園した場合、市区町村は保護者の収入を基準に保育料を決定します。
その収入に関する情報を入園する保育園がどれだけ知っているのかは気になりますね。
また、保護者の職業について保育園がどれだけ把握しているのかも疑問に思うでしょう。
今回は、保育園の先生がどれだけ親の収入&職業情報を知っているのか、現役の保育士が生の声を紹介します。
具体的な金額は知らない
市区町村から保育園に具体的な収入の金額が分かるような書類は届きません。
よって、園長や管理職であっても保護者の収入の具体的な金額は知りません。
ただし、認可保育園の場合、保育料のランクが分かる書類が市区町村から届きます。
子ども・子育て支援新制度ハンドブック(平成27年7月改訂版)より
上表の階層区分部分に関する情報が、AからGのようにアルファベットで記載されたものが保育園に提供されます。
よって、保育園側はAならば生活保護層というようにある程度のランクは分かりますが、具体的な収入金額は分かりません。
保護者の職業や勤務先は知っている
入園時には保育園に「緊急連絡票」や「児童調書」などの書類を提出しますが、これらには保護者の勤務先名や電話番号、住所などを記入します。
また、延長保育や土曜保育を利用する場合は、勤務先が発行する勤務証明書を提出する必要がある場合が多いため、これらでも保護者の職業や勤務先が通知されます。
自営業の場合は、市区町村に提出する書類と同様に自営業者である旨と連絡先を記入します。
保育園の先生たちはこれらの書類から、保護者の職業や勤務先を知ることとなります。
正確には書類から仕事内容までは分かりません。提出書類には勤務先が明記されているものの、仕事内容までは記入しないため「製造部◯◯2課」とか「広報部PR課」などの部署情報から「◯◯ちゃんのママは広報の仕事をしているようだ」と推測することになります。
先生たちはどのように親の職業や収入を知るか
- 入園時に記入する緊急連絡票や児童調書
- 勤務証明書
- 市町村から提供される保育料のランクが分かる書類
これらの書類の他、保育園の先生たちは次のような方法で親の職業や収入に関する情報を得ています。
子どもとの会話から
2歳にもなれば「おかあさんお家でお仕事」など家族に関することも上手にお話しできます。このような会話から「◯◯ちゃんちは在宅勤務なんだな」などと推察しています。
また、旅行や習い事に行った話などを園児から聞くと、大体の収入が予想できたりします。
書類を通じて親の情報が分かるといっても、保育士たちはわざわざ書類を見る余裕もなく、ほぼ園児たちからの会話から親の情報を得ていると言っても過言ではありません。
保護者との会話から
子どもの安全確保や家庭との連携のため、保育士と保護者との会話は欠かせません。家庭との良い関係を構築するため保育園の先生たちは保護者との会話に非常に気を使っています。
意外と多いのが保育士との会話を楽しんでくださるお父さん。
とあるお父さんは立ち上げた会社の経営が軌道に乗ったのか、取材を受けたというビジネス雑誌の切り抜きを得意げに見せてくれました。
このような保護者の方との会話から「お父さんの会社で従業員増やしたって言ってたから収入も増えたんだろうなあ」などと推察しています。
保護者の服装から
児童調書に記入してあるのは会社名と部署名程度なので、「第二課」などが部署名だと仕事の内容までは推測できません。
ただ、人を守る仕事である保育士は保護者の様子もよく見る癖があるようです。
「◯◯くんのお父さん、ズボンにペンキが付いていたから現場系の仕事じゃない」とか、「◯◯ちゃんのママは、火曜日と金曜日はほぼすっぴんだよね。火金は在宅勤務じゃない」とか保育士同士で話をすることがありますよ。
保育士が保護者の様子までよく見ているのは、一種の職業病だと思っています。
まとめ
保育園の先生がどれだけ親の収入&職業情報を知っているのか紹介してきました。
紹介したとおり、先生たちが保護者の正確な収入額などを知ることはありません。保育園の先生たちに収入まで知られているのではと不安になっていた方は安心してくださいね。
その他、勤務地や仕事の休みが先生たちに知られているかについては、「保育園に在宅勤務や仕事休みはバレる?」という記事で紹介しているので、参考にしていただければ嬉しいです。