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ポストシーズンのベスト4がすべて「90勝以下」は史上初。3チームが90勝で並び、Dバックスは84勝

宇根夏樹ベースボール・ライター
アロルディス・チャップマン(左)とマイク・マダックス(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ヒューストン・アストロズテキサス・レンジャーズフィラデルフィア・フィリーズの3チームが90勝ちょうど、アリゾナ・ダイヤモンドバックスは84勝だ。

 ダイヤモンドバックスの84勝は、マイアミ・マーリンズと並び、両リーグで上から12番目に位置する。84勝以上を挙げた13チームのうち、88勝のシアトル・マリナーズだけはポストシーズンに進めなかった。

 レギュラーシーズンが短縮された年を除くと、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進出した全4チーム(各リーグ2チーム)が90勝以下は、これまで一度もなかった。2014年は3チームが90勝以下ながら、あとの1チームは96勝のボルティモア・オリオールズだった。

 ただ、ナ・リーグのベスト2が90勝以下は、昨年もそうだ。89勝のサンディエゴ・パドレスと87勝のフィリーズがリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで対戦したので、90勝以下どころか、90勝未満の2チームだ。ア・リーグは、106勝のアストロズと99勝のニューヨーク・ヤンキースが顔を合わせた。

 今年の4チームのうち、最も白星が少ないダイヤモンドバックスは、ワールドシリーズへ進んでも、ホーム・フィールド・アドバンテージは得られない。第1戦と第2戦がアウェー、第3戦と第4戦と第5戦がホーム、第6戦と第7戦はアウェーだ(第5戦以降は、行われた場合)。

 ダイヤモンドバックスではなく、フィリーズが勝ち上がると、ホーム・フィールド・アドバンテージは相手次第となる。フィリーズは、アストロズに2勝1敗と勝ち越しているが、レンジャーズには3試合とも敗れている。この3敗は、レギュラーシーズン最初の3試合だ。フィリーズは、次の試合を含め、開幕4連敗を喫した。

 フィリーズと同じく、アストロズも、相手次第でホーム・フィールド・アドバンテージの有無が変わる。レンジャーズは、フィリーズとダイヤモンドバックスのどちらが相手でも、ホーム・フィールド・アドバンテージを手にする。

 なお、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズでホーム・フィールド・アドバンテージを持っているのは、ア・リーグがアストロズ、ナ・リーグはフィリーズだ。ア・リーグの第1戦は10月15日、ナ・リーグは16日に行われる。

 100勝以上のチームの敗退については、こちらで書いた。

「100勝以上の3チームとも、最初のシリーズで姿を消す。計1勝9敗。前代未聞のポストシーズン!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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