不安症はいくつか種類がある!HSPさんの気質から不安症を見分けるには?
こんにちは、精神科医しょうです。
不安や心配は私たちが生活を送る上で、危険を知らせてくれる大切な感情です。
しかし、危険や脅威がないにもかかわらず、突然不安を感じ強い発作に見舞われたり、不安感情が継続したりしている場合は「不安症」を疑った方が良いかもしれません。
特にHSPさんは不安や心配を抱きやすい気質であるため、実は病を患っているということに気が付かない傾向が見受けられます。
「体が動くから大丈夫!」「いつものことだから平気!」などと、心身のSOSを受け流してしまうと、うつ病などの大きな病につながる恐れもあります。
HSPさんは、普通の人よりも我慢強く、無理をしてでも耐えるという選択をする方が多いため、異変に気付いたらできるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。
今回は、HSPさんが不安症にならないようにするためにはどうすれば良いのか?について考えてみたいと思います。
不安症にはいくつか種類がある?
不安症にはいくつか種類があります。
代表的なものをあげると
・パニック障害
・社交不安障害
・限局性恐怖症
・全般性不安障害
があります。
順番にみていきましょう。
・パニック障害
おそらく、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
突然、何の理由もないのに非常に強い不安を感じ、死の恐怖にとらわれてしまうのが「パニック障害」です。
動悸や息切れ、胸の痛み、めまい、吐き気、冷や汗、震えなどの症状が表れます。
通常は10分から30分、長くて1時間程度で発作はおさまります。
パニック発作を繰り返すうちに、「また今日もパニックになるかも…」と不安に駆られ、外出ができなくなるなど日常生活を送る上で支障をきたすようになります。
・社交不安障害
重篤なあがり症とも言える「社交不安障害」ですが、人前でスピーチをしたり、会議で発表したりする場面で「失敗するのではないか…」と極度の不安を感じ声が震えたり、動悸、発汗、吐き気、めまいなどの症状が表れます。
かつては、人の目を気にする日本人特有のものと考えられていましたが、現在では世界的に広くみられるものだということが分かってきました。
病と認識されてから間もないこともあり、発症の原因は解明されていませんが、薬物療法と恐怖や不安が自分の思い込みであることを学び、できる行動を増やしていく認知行動療法により、症状を改善させることができます。
・限局性恐怖症
何を恐ろしいと感じるかは人によって異なります。
「限局性恐怖症」は動物や虫、注射、飛行機、狭い空間など、特定のものや状況に対して病的なほど強い恐怖を感じます。
よく知られているのは「高所恐怖症」や「閉所恐怖症」ではないでしょうか。
誰でも苦手なものはあるかと思いますが、限局性恐怖症は怖がり方が尋常ではなく、気分が悪くなったり、吐き気やめまいが表れたり、失神してしまうこともあります。
気にならない人には何でもないことも、本人にとっては耐えがたく恐ろしく感じてしまいますが、どうすることもできないと思い医療機関を訪れることは稀です。
多くの方は避けたり、そのような状況を作らないように工夫したりすることにより、生活できているため、治療を受ける人は少ないと言えます。
・全般性不安障害
不安感が持続することが特徴です。
次々と心配事を探してしまうため、心身が休まることがありません。
些細なことが心配でたまらず、常に不安感に苛まれ、家事や仕事、勉強が手につかなくなります。
全般性不安障害だけを単体で発症するのは稀で、その他の不安症やうつ病を併発しやすいと言われています。
また、アルコール依存症につながることもあるため、不安が持続する場合は早めに医療機関を受診しましょう。
不安症にはいくつか種類があるため、何に該当するかは自分では判断せず、必ず医師の診断による適切な治療を受けるようにしてくださいね。
HSP気質?それとも不安症?
先述した通り人一倍、不安感情を抱きやすいHSPさんは、自分の感情を押し殺してしまいやすいことから、不安症を発症していることに気付きにくい傾向があります。
では、どうすればHSPさんが病を発症していることに早期に気が付くことができるのでしょうか?
いくつかポイントをお伝えします。
・自律神経症状が表れ出した
不眠や食欲不振、倦怠感、頭痛など普段は感じない体の不調が表れたら、病気の一歩手前かもしれません。
まずは規則正しい生活と十分な睡眠、軽い運動を心がけ、改善しないようであれば医療機関を受診しましょう。
・常に緊張や不安で心が安らぐことがない
緊張や不安はそう長くは続くものではないのですが、常に緊張し体が硬くなったり、心が不安でいっぱいだったりすると、動悸や息切れ、食欲不振に陥りやすくなります。
心身のバランスを保つ上で悪影響ですので、思い当たる場合は医師に相談してみましょう。
・漠然とした不安や憂鬱な気持ちが続く
ネガティブな気持ちが二週間以上続いている場合は、すぐに医療機関を受診することをオススメします。
不安症以外にうつ病を併発している可能性があるため、早期に治療を開始することが大切です。
まとめ
今回はHSPさんの視点から、不安症の種類と発症しているかどうかのポイントについて触れてみました。
早期に対策を取ることで健康的な体を取り戻すことができます。
無理をしているな…と感じたら生活習慣を見直し、改善しないようであれば迷わず、医療機関を受診しましょう。
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