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ラグビー日本代表 カナダ遠征メンバー25名発表。ツアーの主将はCTB立川、FL金とNO8堀江が昇格!

斉藤健仁スポーツライター
カナダ遠征のキャプテンは副将CTB立川が務めることになった(写真:ロイター/アフロ)

6月1日、6月11日(日本時間12日)にカナダ・バンクーバーで行われるカナダ代表戦へ向けた遠征メンバー25選手が決定した。また6月の日本代表のキャプテンはHO堀江翔太、バイスキャプテンは立川理道が務めことも合わせて発表された。

◆FL金とNO8堀江がバックアップメンバ-から昇格

ただHO堀江キャプテンはカナダ遠征に帯同しないため、遠征時はCTB立川がツアーキャプテンを務めることになった。なお、遠征メンバー以外の10選手(HO堀江翔太、LO大野均、FL/NO8ツイ ヘンドリック、NO8ホラニ龍コリニアシ、NO8アマナキ・レレイ・マフィ、SO/CTB中村亮土、CTBマレ・サウ、WTBカーン・ヘスケス、WTB児玉健太郎、FB野口竜司)については、スコットランド代表戦に向けて6月13日(月)の夜に豊田市から合流するという。

5月30日に日本代表メンバー33名、バックアップメンバー8名が発表されていたが、HO堀江が「カナダ代表戦に関しては体の状況を見て、マーク・ハメット ヘッドコーチ代行と話し合って、出場を見送った。次のスコットランド代表戦に向け、心身ともにリフレッシュし、いい状態になるよう調整したい」と言うように、疲れやコンディション不良、出場停止などの影響で10名は13日からの合流になったようだ。

そのため、カナダ遠征メンバー25名には、4月~5月に開催されたアジアラグビーチャンピオンシップ(ARC)で活躍していたFL金正奎、チームを通してニュージーランドに留学していたFL/NO8堀江恭佑のバックアップメンバー2人が、いわば『昇格』という形で参加することになった。

◆25名中サンウルブズの選手が13名とチームの軸に

遠征メンバー25名(試合では23名がメンバー入り)を見ると、半数以上の13名がサンウルブズのメンバーであり、彼らがカナダ代表戦の軸になることは明白だ。なお5選手はンウルブズメンバーと重複しているが、昨年のワールドカップを経験した選手は9名が遠征メンバー入りした。バックファイブ(FWのLO、FL、NO8の総称)は若手が中心であり、負傷したため6月の日本代表に参加することができなかったFB五郎丸歩の代役は笹倉康誉か松島幸太朗になりそうだ。

サンウルブズのメンバーが中軸となるため、「自分ができることを 100%やろうと思っている」というHO堀江キャプテンも「指揮をとるのがサンウルブズのヘッドコーチのハメットなので、戦術や戦略も同じになると思う。サンウルブズのラグビーを経験していない選手のフォローをして、チームとして機能させるのが自分の役割。選手同士意見を出し合って、まとまっていきたい」とコメントした。

◆ツアーキャプテンはCTB立川が務める!

またツアーキャプテンにも指名されたCTB立川理道バイスキャプテンは「新しい若い選手の面倒も見ながら、チームをまとめていきたいと思っている。カナダ遠征に堀江キャプテンは参加しないが、昨年のワールドカップ を経験したメンバーもたくさんいるので、彼らの力を借りながら、選手の持っている個性を引き出していきたい。スタッフも今までずっと一緒だったサンウルブズのスタッフなので、スタッフ、選手間でコミュニケーションを取りながら、カナダ代表に勝てるようにいい準備をしたい」と意気込みを語った。

遠征メンバー25名は6月4日に合流し、5日にカナダに渡って、11日(日本時間12日)の試合に備える。エディー・ジャパン時代は2013年(ホーム○16-13)、2014年(アウェイ○34-25)、2015年(中立地○20-6)と3連勝したカナダ代表に、アウェイでの対戦とはいえ、しっかり勝利し、18日と25日にホームで開催されるスコットランド代表との連戦に勢いをつけることができるか。

◆カナダ遠征メンバー 25名

★2015年ワールドカップメンバー

☆サンウルブズメンバー

※ARCに選出されたメンバー

FW14名

PR三上 正貴(東芝、東海大出身、32キャップ)★☆

PR稲垣 啓太(パナソニック、関東学院大出身、10キャップ)★☆

PR畠山 健介(サントリー、早稲田大出身、72キャップ)★

PR垣永 真之介(サントリー、早稲田大出身、6キャップ)☆

HO木津 武士(神戸製鋼、東海大出身、41キャップ)★☆

HO森 太志(東芝、帝京大出身、2キャップ)☆※

LO宇佐美 和彦(キヤノン、立命館大出身、9キャップ)☆※

LO小瀧 尚弘(東芝、帝京大出身、4キャップ)※

LO谷田部 洸太郎(パナソニック、国士舘大出身、4キャップ)※

FL細田 佳也(NEC、日本大出身、0キャップ)☆

FL金 正奎(NTTコミュニケーションズ、早稲田大出身、3キャップ)※

FL山本 浩輝(東芝、筑波大出身、4キャップ)※

FL安藤 泰洋(トヨタ自動車、関東学院大出身、1キャップ)☆※

FL/NO8堀江 恭佑(ヤマハ発動機、明治大出身、2キャップ)

BK11 名

SH田中 史朗(パナソニック/ハイランダーズ、京産大出身、53キャップ)★

SH内田 啓介(パナソニック、筑波大出身、16キャップ)※

SH茂野 海人(NEC、大東文化大出身、0キャップ)☆

SO小野 晃征(サントリー、クライストチャーチボーイズ高校[NZ]出身、32キャップ)★

SO/CTB田村 優(NEC、明治大出身、35キャップ)★☆

SO松田 力也(帝京大4 年、伏見工出身、0キャップ)

CTB立川 理道(クボタ、天理大出身、43キャップ)★☆ ◎ツアーキャプテン

CTBティム・ベネット(キヤノン、ペナントヒルズ高校[AUS]出身、2キャップ)※

CTB/WTBパエア ミフィポセチ(NTTドコモ、埼玉工業大出身、0キャップ)☆

WTB/FB笹倉 康誉(パナソニック、関東学院大出身、0キャップ)☆

WTB/FB松島 幸太朗(サントリー/レベルズ、桐蔭学園高出身、16キャップ)★

◆6月13日から合流するメンバー 10名

HO堀江 翔太(パナソニック、帝京大出身、42キャップ)★☆

LO大野 均(東芝、日本大出身、96キャップ)★☆

FL/NO8ツイ ヘンドリック(サントリー/レッズ、帝京大出身、36キャップ)★

NO8ホラニ 龍コリニアシ(パナソニック、埼玉工業大出身、44キャップ)★

NO8アマナキ・レレイ・マフィ(NTTコミュニケーションズ、花園大出身、7キャップ)★

SO/CTB中村 亮土(サントリー、帝京大出身、8キャップ)※

CTBマレ・サウ(ヤマハ発動機/ブルーズ、タンガロア高校[NZ]出身、26キャップ)★

WTB児玉 健太郎(パナソニック、慶應義塾大出身、4キャップ)※

WTBカーン・ヘスケス(宗像サニックス、オタゴ大学[NZ]出身、14キャップ)★

FB野口 竜司(東海大3年、東海大仰星高出身、4キャップ)※

◆現在のバックアップメンバー 6 名

PR浅原 拓真(東芝、法政大出身、5キャップ)☆

PR具 智元(拓殖大4年、日本文理大付属校出身、0キャップ)☆

LO伊藤 鐘史(神戸製鋼、京都産業大出身、36キャップ)★

SH矢富 勇毅(ヤマハ発動機、早稲田大出身、16キャップ)☆

SO/FB山中 亮平(神戸製鋼、早稲田大出身、6キャップ)☆※

WTB山下 一(豊田自動織機、筑波大出身、2キャップ)☆※

スポーツライター

ラグビーとサッカーを中心に新聞、雑誌、Web等で執筆。大学(西洋史学専攻)卒業後、印刷会社を経てスポーツライターに。サッカーは「ピッチ外」、ラグビーは「ピッチ内」を中心に取材(エディージャパン全57試合を現地取材)。「高校生スポーツ」「Rugby Japan 365」の記者も務める。「ラグビー『観戦力』が高まる」「ラグビーは頭脳が9割」「高校ラグビーは頭脳が9割」「日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう」(4冊とも東邦出版)「世界のサッカー愛称のひみつ」(光文社)「世界最強のGK論」(出版芸術社)など著書多数。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。1975年生まれ。

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