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石川雅規の185勝185敗よりも多い数で「白星と黒星が並んだ投手」はいるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
東尾修 1977(写真:岡沢克郎/アフロ)

 石川雅規(東京ヤクルト・スワローズ)は、2002~23年の22シーズンに、歴代32位の185勝を挙げ、歴代11位タイの185敗を喫している。

 通算の白星と黒星が同数の投手のうち、その数が最も多いのは、1981~96年に中日ドラゴンズで投げた郭源治だ。106勝106敗(116セーブ)を記録した。

 石川の場合、まだ引退はしていないので、最終的に郭を上回る数の同数となるかどうかはわからない。例えば、松岡弘は、サンケイ・アトムズ/アトムズ/ヤクルト・アトムズ/ヤクルト・スワローズ一筋に投げ、勝ち越し1の191勝190敗(41セーブ)でキャリアを終えた。

 キャリアの途中で白星と黒星が同数も、石川の185勝185敗は、歴代最多ではない。見落としがなければ、梶本隆夫の247勝247敗が最も多い。

 梶本は、1971年7月22日に247勝目を挙げ、次に登板した7月30日に247敗目を喫した。その後は、黒星が常に先行し、1973年を最後に引退。254勝255敗を記録した。24人の200勝投手のなかで、白星<黒星は、梶本しかいない。

 また、東尾修は、237勝237敗が同数の自己最多だ。1987年7月21日に237敗目を喫したのに続き、8月4日に237勝目を挙げた。梶本と違い、東尾は、最終的に251勝247敗(23セーブ)と勝ち越した。

 キャリアの途中において、白星と黒星が180以上で同数となった投手は、梶本と東尾、石川の他に、2人が見つかった。長谷川良平の同数最多は188勝188敗、米田哲也は184勝184敗だ。それぞれ、キャリア全体では、197勝208敗と350勝285勝を記録した。

 長谷川の197勝は、白星<黒星の投手では、梶本の次に多い。米田の350勝と285敗は、どちらも、金田正一の400勝と298敗に次ぎ、歴代2位に位置する。

 なお、郭のように、同数の白星と黒星でキャリアを終えた投手については、2年前にこちらで書いた。

「通算の「白星と黒星が同数」の投手たち。東京ヤクルトの石川雅規は177勝176敗」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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