アマゾンがトランプ氏支持者利用のSNSに反論、グーグルは政治広告の掲載を停止
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アマゾンがトランプ氏支持者利用のSNSに反論、「再三注意した」
米アマゾン・ドット・コムの子会社にクラウドサービスのアカウントを不当に停止されたとして、新興SNSの米パーラーがアマゾンを提訴した問題で、アマゾン側が「再三にわたる注意に応じてもらえず、他に選択肢がなかった」と主張していることが分かった。米CNBCが1月13日に報じた。
パーラーはトランプ米大統領の支持者が多く利用するSNS。パーラーはアマゾンによるサービス停止が政治的、反競争的理由によるものだとして、裁判所にアカウントの再開を命じるよう求めている。
アマゾンによると、同社は2020年11月17日〜21年1月初旬に100件以上の暴力を助長する投稿をパーラー側に報告したものの、改善が見られなかったという。
中には連邦議会議員や、アマゾンや米ツイッターのCEO、議会警察などを殺害すると脅すもの、「アマゾンの配送トラックや米アップルの直営店を燃やせ」、「アマゾンのデータセンターを襲え」などと呼びかけるものもあったとする。
アマゾンは、アカウントを再開することは市民を危険にさらすことだと主張している。
[2]グーグルが政治広告の掲載を停止、連邦議会乱入事件受け
米グーグルが米大統領選に関する政治広告の掲載を停止すると、ロイターなどが1月13日に報じた。前週に起きたトランプ大統領支持者らによる連邦議会乱入事件を受けた措置だという。
掲載停止は同14日から少なくとも大統領就任式の翌日の21日まで続ける。トランプ大統領の弾劾訴追や就任式、議会乱入事件に関連する広告も掲載しない。グーグルは選挙関連広告の掲載を一時停止していたが、昨年12月10日に解除した。
グーグルは1月12日、傘下の動画共有サービス「ユーチューブ」でトランプ大統領のチャンネルに規約違反の動画が投稿されたとして、動画を削除するとともに、新規の投稿を少なくとも7日間禁じると明らかにした。
[3]米インテルのCEO退任、ヴイエムウェアCEOのゲルシンガー氏を任命
米半導体大手のインテルは1月13日、ボブ・スワンCEO(最高経営責任者)が退任すると明らかにした。
取締役会は米仮想化ソフト大手ヴイエムウェアCEOのパット・ゲルシンガー氏を新CEOに任命した。2021年2月15日に就任するという。
ゲルシンガー氏はインテルに30年間在籍していた元幹部で、同社初のCTO(最高技術責任者)になった人物。インテルの事業戦略を巡っては、有力アクティビスト(物言う株主)として知られる米投資ファンドのサード・ポイントが全面的な見直しを求めていた。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インテルは何年も技術開発の遅れや競争力の低下に直面し、苦戦。20年に米エヌビディアの時価総額はインテルを上回った。米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は市場シェアでインテルを上回った。
米アップルはパソコン「Mac」用プロセッサーの内製化を進めており、約2年でインテル製から自社製に完全移行するとの計画を明らかにしている。