筋肉痛になるとダイエット効果が落ちる?最新の研究からわかった真実とは
「せっかくトレーニングしたのに、
筋肉痛にならなかった…」
筋肉痛が起こらなかったばかりに
効果がなかったと考えてガッカリした、
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか?
筋トレや慣れない運動を行うと
筋肉痛になりやすく
一般的には筋肉痛が起こると
運動の効果があったと考える方も多いです。
しかし、最新の研究では
筋肉痛になってもならなくても
筋トレの効果に影響しないとわかっており、
むしろ筋肉痛になると
逆効果、つまり効果が落ちる可能性もあるのです。
そこで今回は
筋肉痛になると効果が落ちる?
最新の研究からわかった真実をご紹介します。
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筋肉痛になると筋トレの効果が落ちる理由
定期的に運動を始めると
気になる方が多いのが
運動後に「筋肉痛」が起こるかどうかです。
多くの場合、
筋肉痛が起こる=運動の効果があった、
と捉えている場合が多く
筋肉痛になることで
短期間で運動効果が出ると
期待感を高めていることがそう考える理由だと思います。
しかしながら、
筋肉痛の原因ははっきりと解明されておらず、
近年は2説に分かれています。
以前までは
筋肉に乳酸という疲労物質がたまると
筋肉痛が起こると考えられていましたが、
現在では筋肉痛の直接的な原因には当たらないという
認識となっています。
1説目 筋損傷のため
こちらはみなさんのイメージする通りの
筋肉痛の原因です。
遅発性筋肉痛の原因と
考えられている定説は、
筋線維の炎症反応で痛みが起こるとされています。
運動やトレーニング、
慣れない動きの連続などで
筋肉が強い力を発揮し続けると、
筋線維に少しずつ損傷が生じ、
そこから炎症反応が起こります。
その炎症が原因となり、
反応過程でヒスタミンが分泌され、
筋膜や周辺の組織に分布する神経が刺激され、
「筋肉痛」としての痛みが生じるとされています。
2説目 神経が過敏になった結果
遅発性筋肉痛の原因と考えられている新説では、
炎症を起こしてはいないが、
筋肉の疲労により神経が過敏になった結果、
筋肉痛を感じるとされています。
運動を続けて筋肉が疲労してくると、
筋線維の細胞膜の持つ気体などに異変が起こり、
本来は細胞膜から出ないはずの酵素や、
酸素を運搬するタンパク質などの物質が血管に入り
組織内で発痛物質が分泌し、
その物質が筋線維に作用して、
結果的に感覚神経の感度を高めて神経が過敏となります。
すると普段は
感知できないレベルの痛みでも敏感に反応し、
感じ取ってしまうために
筋肉痛が起こっているというものです。
これらを考慮しても、
どちらが原因で起こっているかはわからないため
筋肉痛になったからといって
必ずしも運動の効果が高いとは限らないのです。
筋肉痛になると効果が落ちる具体的な理由
私たちがトレーニングをする理由の一つが
筋肉量を増やし
基礎代謝を向上することにあります。
筋肉量を増やす、つまり筋肥大の効果は、
1回のトレーニングの総負荷量、それと
週単位の総負荷量によって決まると
近年の研究によりわかっています。
総負荷量とは強度×回数×セット数の総量のことを指します。
筋肥大の効果は「週単位での計測した総負荷量」によって
これまでの研究や近年の研究で
決まると示されているのです(Baz-Valle, 2018)。
しかしながら、筋肉痛が生じてしまうと、
次のトレーニングで十分に運動することができず、
週単位の総負荷量を増やすことができなくなります。
筋肉痛のまま次のトレーニングを行うと
怪我の原因にもつながります。
すると、結果的に
トレーニング効果を落としてしまい
筋肉が増えづらくなってしまうのです。
筋肉痛はむしろ回避することで
結果的に週単位での
総負荷量の増加につなげることができ、
効率よく筋肉を増やすことができます。
そのため、筋肉痛を予防・改善するために
トレーニング後に適切なアフターケアを行い、
回避することが望ましいと言えます。
近年の研究によると
アフターケアで最も効果があるのは
マッサージだと示されています(Dupuy, 2018)。
ストレッチに効果は認められていませんので
マッサージを中心に行い、
適切に筋肉痛は予防するように努めてみてください。
フォームローラーの使用でも
一定の効果があるとわかっています。
【まとめ 】筋肉痛になるとダイエット効果が落ちる
いかがでしたか?
筋肉を効率よく増やし、
日常生活に支障をきたさないためにも
筋肉痛は予防しながら
運動を取り入れてみてくださいね。
ぜひこれらの情報が
あなたのダイエットの成功に
何か一つでお役に立てると幸いです。
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■参考文献
Baz-Valle E, et al. Total Number of Sets as a Training Volume Quantification Method for Muscle Hypertrophy: A Systematic Review. J Strength Cond Res. 2018 Jul 30.
Dupuy O, et al. An Evidence-Based Approach for Choosing Post-exercise Recovery Techniques to Reduce Markers of Muscle Damage, Soreness, Fatigue, and Inflammation: A Systematic Review With Meta-Analysis. Front Physiol. 2018 Apr 26;9:403.