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【富田林市】南河内ならではの無料講演会!甦れ・大楠公・親子の絆・大河へ、10月26日にすばるホールで

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

先日紹介した、楠公さんデジタルスタンプラリーも含めてですが、南河内地域は南北朝時代(鎌倉時代と室町時代の間)に南朝の影響がとても強いことから、中世のヒーロー・楠木正成に関する講演会やイベントが定期的に行われています。

「甦れ・大楠公・親子の絆・大河へ」という講演会も南河内地域らしいイベントです。河内長野市が会長市として、全国68自治体で設立している「楠公さん」大河ドラマ誘致協議会と関連した講演会として毎年開催され、今回が6回目として10月26日13時から行われます。

しかし、どのような内容なのかわからない人のために、前回の様子を紹介しましょう。なお前回は河内長野ラブリーホールの小ホールで行われましたが、今回は富田林のすばるホールの小ホールで、定員が250名(先着順)です。なおメインテーマは同じですが、内容や出演者は前回と今回は異なりますので、あくまでイメージとして捉えてください。

「甦れ・大楠公・親子の絆・大河へ」講演会は、大阪府宅地建物取引業協会南大阪支部が主催している一般市民参加型地域貢献講演会という位置づけです。最初に支部長の東門幸一氏の挨拶がありました。東門支部長が楠木正成を講演会に取り上げている理由は次の2点です

  • 今の世相(政治、生き方、親子の愛情)の問題点を考えると、地元出身の有名な中世の武将のことを知る事が大事なのではと考えた。
  • 現在NHK大河ドラマ化誘致として楠木正成を取り上げているので、その点について協力したいと考えた。

最初は当時の河内長野市長の島田氏による講演で、主に「楠公さん」大河ドラマ誘致協議会としての活動報告が行われました。「楠公さん」が大河ドラマに採用されれば、南河内全体の活気づけ、盛り上がりにつながるといった内容です。

また大河ドラマ誘致のために、NHK大阪放送局やNHK本社に訪問した旨の報告がありました。

次に一般社団法人楠公研究会代表理事の山下氏による講演です。

山下氏は、楠木正成の子孫とのこと。

山下氏によれば、伊勢楠氏の祖である楠木正勝につながる子孫とのこと。正勝は楠木正成の孫で、正成、嫡男の楠木正行(まさつら)の跡を継いだ正行の弟、楠木正儀(まさのり)の子で、楠木氏四代目当主として南北朝時代の終わりごろに活躍しました。

現在の山下氏は神社本庁に所属する神職とのこと。正成の血筋に当たる方の講演とあって、参加者も興味深く聞いていました。

そのような流れから湊川神社の話題や自らが執筆した楠木正成関係の書籍のことについての解説。

楠木氏の子孫で集まっている同族会についての報告がありました。

昨年の時点(2023年)が建武中興(鎌倉幕府滅亡の年:1333年)から690年とのことなので、私個人としては9年後の2033年に700年というとてもキリの良いタイミングで何か大きな動きがあるのではという気がしています。

その他、楠木正成・正行父子に関する様々な報告がありました。

その次は、元陸上自衛官で日本兵法研究会会長の家村氏が、戦いの専門家として、千早城の戦いや湊川の戦について解説します。

前回の講演会では最も興味深い内容で、楠木正成の生涯についてわかりやすく解説してくれました。

地図をバックにいつどこで戦いが行われたかを解説します。

例えば、河内長野の加賀田には、伝・大江時親邸がありますが、その子孫についてと、多聞丸(幼少時代の正成)に教えたとされる兵法書・開戦経に関する解説もありました。

地図や文字だけでなく写真などを交えて、わかりやすく解説をされました。

このように、あたかも紙芝居の弁士のようにふきだしのセリフを語ってくれます。

これは、千早赤阪村にある下赤坂、上赤坂、千早の各城にどう軍勢が配置されているのかを解説している図です。

千早城を拡大し、具体的な戦略を高低差のわかる鳥観図とともに解説するので、敵方・味方との動きも一目瞭然です。

千早城の戦いが終わってからの関係などもわかりやすく説明があります。

そして、大詰めの湊川の戦いに向かう前の正成の構想と、それに反対する公家とのやり取りもリアリティがありました。特に公家が「あきまへん」と関西弁で反論する当たりです。公家と言えば高貴な印象がありますが、基本的に京都にいるので関西弁に限りなく近いイントネーションで話すことはごく自然なんですね。

戦いの専門家らしく、シミュレーションゲームのような配置もわかりやすいですね。

楠木正成は勝つための戦略を提案しても、後醍醐天皇や公家のプライドが邪魔をしてすべて却下されるあたり、正成は内心悔しかったのではと想像できます。

そしてついに湊川に戦いに行かなくてはならなくなったとのこと。

湊川の戦いでは少数で大軍に包囲されながら、最後まで勇敢に戦った様子がわかりやすく解説されました。

闘戦経に書かれている内容で締めくくられました。

この後出席者によるパネルディスカッションを経てフィナーレを迎えます。途中休憩をはさみましたが13:00~16:30までと長時間で、南河内で中世のヒーローをテーマにした講演会を無料で聞けるのはとてもお得ですね。

さて、今年の登壇者です。前市長以外は入れ替わりとなっており、以下の方々が登壇します。

  • 増田昌文氏(作家:2023年秋発表の歴史小説「楠木正成河内熱風六」などの著書多数)
  • 松葉水緑・水紅氏(詩道楠水吟詠会総師範:双子の姉妹が共に総師範)
  • 風莉じん氏(司会:元宝塚歌劇団宙組84期生、宅地建物取引士、南大阪支部所属)

13:00~16:30までと、3時間30分の密度の濃い内容が無料というのは嬉しいですね。なお念のために再度告知しますが、会場は前回と違いすばるホールの小ホールで行われます。

すばるホール小ホール(甦れ大楠公の絆)

住所:大阪府富田林市桜ケ丘町2番8号
開催日時:2024年10月26日 13:00~16:30 入場無料

アクセス:近鉄川西駅から徒歩8分、富田林駅からレインボーバス すばるホール前バス停下車すぐ、または総合福祉会館前バス停から徒歩1分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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