失敗を嫌がる子の5つの特徴【現役教師が解説!】
図工の時間、新しい絵の具の使い方に挑戦することになりました。でも、Yさんは筆を持ったまま、なかなか紙に色を置けません。「失敗したら…」とつぶやき、友だちの様子をじっと見ています。「まずは試し塗りからやってみようか」と声をかけても、怖くて一歩を踏み出せないようでした。
子どもたちの中には、このように失敗することを極端に恐れ、新しいことへの一歩を踏み出せない子がいます。どんな特徴があり、どのように支えていけば良いのでしょうか?
今日は、私が教室で出会った、失敗を嫌がる子どもたちの特徴と、その子たちの心に寄り添う方法について解説します。
失敗を嫌がる子の5つの特徴
1. 挑戦する前から尻込みする
新しいことを始める前から、あらゆる失敗のパターンを想像します。なわとび大会の練習で、「跳べなかったら恥ずかしい」と、なかなか列に並べないKくん。実は基本的な跳び方はできるのに。
2. 人の目を過度に気にする
周りからどう見られるかを、必要以上に心配します。音楽の時間、「みんなの前で歌うの怖い」と、声が出なくなってしまうMさん。家では大きな声で歌えるそうです。
3. 完璧を求めすぎる
少しでもミスがありそうだと、やろうとしません。「きれいに書けないかもしれない」と、連絡帳にすら書き込むのを躊躇するSくん。文字の練習ノートは、消しゴムの跡でいっぱいです。
4. 決断を先延ばしにする
失敗を避けるため、選択や決断を遅らせます。給食の配膳当番で、「こぼしたらどうしよう」と、なかなかおかずを取り分けられないHさん。順番を後回しにしようとします。
5. 他人に依存しがち
自分で判断せず、周りの人に答えを求めます。「これで合ってる?」「これでいい?」と、一つ一つの作業で確認を求めるRくん。自分の判断に自信が持てないようです。
まとめ
失敗を嫌がる子どもたちには、挑戦への躊躇、他者の目線への過敏さ、完璧主義的傾向、決断の先延ばし、他者依存という特徴があります。これらは、その子の慎重さや真面目さの表れでもあるのです。
実は、失敗を恐れる気持ちの裏には、「きちんとやりたい」「人に迷惑をかけたくない」という前向きな思いが隠れていることも多いんです。大切なのは、その気持ちを理解しながら、少しずつ挑戦する勇気を育んでいくこと。
ちょこっとアドバイス
お子さんが失敗を極端に恐れる様子を見ると、心配になることもあるでしょう。でも、「失敗なんて気にしないで」「みんな失敗するんだから」という励ましは、かえってプレッシャーになることも。
まずは、小さな挑戦から始めましょう。「まずはやってみよう」「失敗しても大丈夫、一緒に考えよう」という安心感を与えることが大切です。そして、たとえ失敗しても「チャレンジできたね」「次はこうしてみようか」と、プロセスを認めてあげてください。
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