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今春トップ4本塁打の5人は開幕ロースターに入れるのか。ドラフト全体1位、新人王投票2位、30歳…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミゲル・アンドゥーハー(オークランド・アスレティックス)Mar 6, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今春は、ここまでに5人が4本ずつ、ホームランを打っている。5本塁打以上の選手は、まだいない。

 5人中2人、ワイアット・ラングフォード(テキサス・レンジャーズ)とウェス・クラーク(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、まだメジャーデビューしていない。ミゲル・アンドゥーハー(オークランド・アスレティックス)は、2017年にメジャーデビューした。アンディ・イバニエス(デトロイト・タイガース)とヘンリー・デービス(ピッツバーグ・パイレーツ)のメジャーデビューは、それぞれ、2021年と2023年だ。

 彼らのうち、デービスの開幕ロースター入りは、まず間違いない。おそらく、開幕戦でスタメンマスクをかぶるだろう。デービスは、2021年のドラフト全体1位だ。メジャーリーグ1年目は主に外野を守ったが、今年から、本来の捕手としてプレーする。

 このなかでは最年長の30歳、来月初旬に31歳となるイバニエスも、開幕ロースターに入る可能性は高い。タイガースは、1月にコルト・キースと6年2864万2500ドルの延長契約を交わし、二塁手としてメジャーデビューさせる予定だが、内外野を守るイバニエスがキースと二塁のポジションを分け合う、あるいはポジションを奪取することもあり得る。キースは左打者、イバニエスは右打者だ。

 アンドゥーハーは、かつて、ニューヨーク・ヤンキースでプロスペクトと目されていて、その評価に違わぬキャリアを築いていきそうだった。2018年は27本のホームランを打ち、新人王投票で大谷翔平(当時ロサンゼルス・エンジェルス/現ロサンゼルス・ドジャース)に次ぐ2位に位置した。だが、その後は怪我と不振。5シーズンとも、メジャーリーグの出場は50試合に満たない。いずれもウェーバー経由の移籍により、2022年9月にヤンキース→パイレーツ、昨年11月にパイレーツ→アスレティックスと動いた。

 まだ確定はしていないが、このままいけば、開幕ロースターに入りそうだ。現在は三塁手ではなく、外野両翼と一塁を守っている。アスレティックスの一塁とDHはライアン・ノーダブレント・ルッカーで決まりだろうが、レフトとライトの候補、JJ・ブレデイセス・ブラウンローレンス・バトラーが3人とも左打者であるのに対し、アンドゥーハーは右打者だ。

 ちなみに、アンドゥーハーは、2018年のスプリング・トレーニングで4本のホームランを打っている。6年前と今年以外は、いずれも1本塁打か0本塁打だ。

 一塁手&捕手のウェス・クラークは、マイナーリーグで開幕を迎えるだろう。ブルワーズでは、どちらのポジションも、レギュラーとバックアップがほぼ確定している。一塁はリース・ホスキンスジェイク・バウアーズ、捕手はウィリアム・コントレラスゲリー・サンチェスだ。サンチェスがDHに回っても、エリック・ホスがいる。

 レンジャーズも、外野手のラングフォードが守るポジションはない。外野トリオは、左から右に、エバン・カーターレオディ・タベラスアドリス・ガルシア。控えは、トラビス・ジャンコウスキーだ。ただ、DHは決まっていないので、ラングフォードが開幕ロースターに入るチャンスはある。

 クラークは2021年のドラフト10巡目・全体297位、ラングフォードは昨年の全体4位だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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