Yahoo!ニュース

2023年6月11日まで!ホテル雅叙園東京「大正ロマン×百段階段」訪問記

otoホリデーノート運営 / 大人女子のご機嫌なおでかけ

こんにちは、休日メディア「ホリデーノート」を運営しているotoです。今回は、目黒にあるホテル雅叙園東京にて、2023年3月25日(土)~6月11日(日)まで開催している「大正ロマン×百段階段」をご紹介します。

昭和の竜宮城!東京都指定有形文化財「百段階段」とは

目黒駅より徒歩3〜5分ほど。ホテル雅叙園東京の正面玄関から入って左手に「百段階段」の受付があります。受付後はエレベータに乗って3階へのぼると、百段階段の入口となります。

エレベーターがまた豪華絢爛で驚くのだけれど、これからどんな世界が待ち受けているのだろうと、エレベーター内でワクワクすること間違いなしです。

エレベーターも楽しみに、会場へ足をお運びくださいね。

さて、「百段階段」とは、ホテル雅叙園の前身である「目黒雅叙園3号館」のこと。当時、宴会などが行われた7つの部屋を、百段階段がつないでいます。

百段階段という通称ですが、実際には99段です。その理由は諸説あり、縁起がいいからという説や、完璧ではなく発展する可能性を残す99にしたという説があります。

百段階段では年間をとおして様々な企画展を開催しており、2023年3月25日(土)~6月11日(日)までは「大正ロマン×百段階段」となっています。

大正ロマン×百段階段でレトロな文学作品の世界へ

「頂上の間」にて
「頂上の間」にて

「大正ロマン×百段階段」は優れた文学作品がうまれた明治から大正~昭和初期に焦点をあてた企画です。

文豪の名作に現代のイラストレーターがイラストを添える、立東舎「乙女の本棚」とのコラボレーションによるもの。

百段階段によってつながる部屋それぞれで、物語にまつわるシーンを再現した展示を行うと同時に、人気イラストレーターが描く物語のシーンを、パネルにて展示しています。

じっくりと楽しむなら所要時間1時間は見ておきましょう。

十畝の間「萩原 朔太郎 + しきみ『猫町』」

十畝の間「萩原 朔太郎 + しきみ『猫町』」
十畝の間「萩原 朔太郎 + しきみ『猫町』」

百段階段をのぼって一番最初の部屋が「十畝(じっぽ)の間」です。こちらの部屋では、萩原朔太郎の小説『猫町』の世界観を表現しています。

主人公が迷い込んだ街をイメージした部屋には、可愛らしい喫茶店も。椅子に座って写真を撮ることもできます。

立東舎「乙女の本棚」シリーズにおいて、『猫町』のイラストを担当したのは、しきみさん。オンラインゲーム『刀剣乱舞』のキャラクターデザインなどで知られています。

漁樵の間「中島 敦 + ねこ助『山月記』」

漁樵の間「中島 敦 + ねこ助『山月記』」
漁樵の間「中島 敦 + ねこ助『山月記』」

百段階段でつながる7つの部屋のうち、最も豪華絢爛なのが「漁樵の間」。企画展ではブルーのライトをつかい妖艶な空間に様変わりしています。

教科書で目にした方も多いであろう、中島敦のデビュー作『山月記』。袁傪(えんさん)が、月明かりが照らす山林で、かつて親友だった李徴(りちょう)と再会するシーンが再現されています。美少年だった李徴は虎の姿になっていたのです。

立東舎「乙女の本棚」シリーズにおいて、『山月記』のイラストを担当したのは、CDジャケットなども手がける人気イラストレーターのねこ助さんです。

草丘の間「太宰 治 + 紗久楽 さわ『葉桜と魔笛』」

草丘の間「太宰 治 + 紗久楽 さわ『葉桜と魔笛』」
草丘の間「太宰 治 + 紗久楽 さわ『葉桜と魔笛』」

天井や欄間に、日本画家・礒部草丘(いそべ そうきゅう)の絵が描かれていることから名付けられた「草丘の間」。

こちらの部屋では、太宰治の小説『葉桜と魔笛』において、姉妹が暮らした家を再現しています。妹が本を読んでいる様子がありありと目に浮かびますね。

立東舎「乙女の本棚」シリーズにおいて、『葉桜と魔笛』のイラストを担当したのは、和風イラストに定評がある漫画家、紗久楽さわさんです。

大正ロマン×百段階段を見終えて

清方の間「谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ『秘密』」
清方の間「谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ『秘密』」

すべての部屋を紹介しきれてはいませんが、のこり3つの部屋でも趣向を凝らした展示を行っており、物語の世界に入ってしまったかのような不思議な感覚が味わえます。

(7つある部屋のうち、「頂上の間」をのぞく6つの部屋で展示を行っています。)

百段階段というレトロな空間も合わせて楽しめるのはやはり魅力。ぜひ会場で特別な時間を過ごしてみてくださいね。

こちらの企画展で紹介されている名作を改めて読んでみたくなるのは、きっと筆者だけではないはず・・・。

大正ロマン×百段階段とランチのセットも

Cafe&Bar「結庵」のワンプレートランチ
Cafe&Bar「結庵」のワンプレートランチ

通常のチケットのほか、ホテル雅叙園東京にあるレストランでのランチがついたチケットも販売しています。筆者は最も手ごろな、Cafe&Bar「結庵」のワンプレートランチがついたチケットを購入。

詳しくは「大正ロマン×百段階段」の公式サイト(外部リンク)にてご確認ください。

大正ロマン×百段階段 ~文豪が誘うノスタルジックの世界~
住所:東京都目黒区下目黒1-8-1
期間:2023年3月25日(土)から6月11日(日)
時間:11:00~18:00(最終入館17:30)
当日券:[平日]当日券 ¥1,200 / 学生 ¥600 [土日祝]当日券 ¥1,500 / 学生 ¥800
お問い合わせ:03-5434-3140(イベント企画 10:00〜18:00)

ホリデーノート運営 / 大人女子のご機嫌なおでかけ

WEBメディア「ホリデーノート」運営。Amazon Kindle最高3位『わたしをご機嫌にする休日』著者。Yahoo!ニュースエキスパートでは、旅行メディアの運営経験もいかし、「ここ行ってみたい!」とワクワクするようなスポットをご紹介。

otoの最近の記事