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「20-20」到達8人はすでに前年より1人少ないだけ。前年0人の「30-30」は何人になるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)Aug 26, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月26日、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)は、シーズン20本目のホームランを打ち、すでに記録している20盗塁と合わせ、3年連続となる「20-20」に到達した。

 昨シーズンは、9人が「20-20」を記録した。今シーズンは、ラミレスが8人目。その人数は、さらに増えそうだ。2021年の10人――「30-30」を含む――を上回るかもしれない。

筆者作成
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 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、あと1盗塁で「20-20」に到達する。現在、44本塁打&19盗塁だ。「40-20」にリーチ、という見方もできる。8月26日の試合で、二盗と三盗を続けて決めた。

 一方が20以上で、もう一方は20まであと3、という選手も多い。フレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)は23本塁打&17盗塁、コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)は20本塁打&17盗塁、ハソン・キム(サンディエゴ・パドレス)は17本塁打&29盗塁、ジョシュ・ロウ(タンパベイ・レイズ)は17本塁打&25盗塁、アンソニー・ボルピー(ニューヨーク・ヤンキース)は17本塁打&20盗塁だ。

 彼らに加え、ワンダー・フランコ(レイズ)も17本塁打&30盗塁だが、フランコの場合、再び出場できるかどうかはわからない。

 今シーズンは、投手による牽制の制限やベースの拡大などの新ルールにより、盗塁が増えている。

 また、「20-20」の7人8人のなかには、「30-30」に到達するペースの選手もいる。28本塁打&59盗塁のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、26本塁打&37盗塁のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)、25本塁打&25盗塁のカイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)がそうだ。

「30-30」の達成者は、2021年に30本塁打&30盗塁のセドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)が最後。2012年以降の各シーズンにおける「30-30」の人数は、2012年が2人、2013~17年が0人、2018年と2019年が2人ずつ、短縮シーズンの2020年が0人、2021年が1人、2022年は0人だ。

 なお、1シーズンの「30-30」は、1987年、1996年、1997年、2011年の4人が最も多い。1996年の4人は、「40-40」のバリー・ボンズを含む。

筆者作成
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 次いで多いのは、2001年と2007年の3人だ。2001年は、ブラディミール・ゲレーロが34本塁打&37盗塁、ホゼ・クルーズJr.が34本塁打&32盗塁、ボビー・アブレイユは31本塁打&36盗塁を記録した。2007年は、ジャスト30本塁打&30盗塁以上が3人。ジミー・ロリンズが41盗塁、デビッド・ライトが34盗塁、ブランドン・フィリップスは32盗塁だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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