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MLSに集まるスターたち

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 イタリア代表Aキャップ117を誇るジョルジョ・キエッリーニが、米国MLS(メジャー・リーグ・サッカー)デビューを果たしたのは去る7月18日。LAFCの背番号14として、いぶし銀の活躍を見せている。

 現在、西地区で首位を走るLAFCは、先日、同2位のオースティンとの直接対決に1-4で敗れた。

 この試合、タッチラインを割るボールを巡って両チームの選手が激しくぶつかり、小競り合いが起きた。その後両陣営が入り乱れ、あわや一触即発という空気が流れた。

 キエッリーニはこの時、ビブスを着てベンチにいたが、荒れるチームメイトとオースティンの選手の間に何度も身を投げ出し、沈静化に努めた。

 大ベテランのピッチ内外での仕事ぶりが、アメリカサッカー界に齎すものは大きそうだ。LAFCはこの日、元スペイン代表FWクリスティアン・テージョの獲得も発表。今季のLAFCには、ウェールズ代表のFWガレス・ベイルの姿もある。

クリスティアン・テージョ
クリスティアン・テージョ写真:ムツ・カワモリ/アフロ

 アメリカ合衆国といえば、最も人気のあるスポーツはアメリカンフットボール、その次がバスケットボールだ。「サッカーはアメリカ的でない」という声も頻繁に耳にする。

 しかし、カタールW杯の次ーーー2026年大会でカナダ、メキシコと共にホストカントリーとなるだけあり、MLSの人気も上昇中だ。ズラタン・イブラヒモヴィッチ、ウェイン・ルーニー以来の大物が集いつつある。

ガレス・ベイル
ガレス・ベイル写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 彼らは全盛期を過ぎているかもしれないが、ファンにサッカーの奥深さを伝えていることは間違いない。活性化するMLSから、目が離せない。 

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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