オートバイのあれこれ『中型でもキレ味抜群!GSX400Sカタナ』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今宵は『中型でもキレ味抜群!GSX400Sカタナ』をテーマにお話ししようと思います。
スズキの名車、いや日本の名車である『GSX1100S カタナ』。
その弟分となる存在が、1992年(平成4年)に登場しました。
『GSX400S カタナ』です。
GSX-Sカタナには82年登場の750cc版と91年登場の250cc版もありましたが、今回はバリエーションモデルとして最後に登場した400ccのカタナをご紹介します。
400カタナの魅力は、シリーズの中で最も1100カタナの再現度が高かったということ。
もちろん750も250も1100のスタイリングだったり雰囲気をしっかり受け継いでいたのですが、各部のディティールをよく観察するに、1100とイチバン似ていたのはやはり400だったといっていいかもしれません。
750カタナは、登場した1982年当時の日本の規制によって1100とは似て非なる姿に変えられていましたし、250カタナはホイールの仕様(径やデザイン)やマフラー等、目につきやすい箇所が1100と大きく異なっていました。
一方400カタナは、外装類は言うまでもなく、エンジンの造形や足まわり等も1100のものを忠実にトレースしていて、パッと見で1100に見間違えてしまう確率は、おそらく400が最も高かったのではないでしょうか。
もちろん400ccのオートバイなので1100ほどの車格は無かったものの、“オリジナルデザインの再現度”でいえば400カタナが最高だったでしょう。
エンジンは水冷ですが、1100の空冷エンジンに似せるため放熱フィン風のデザインを施し、またカムシャフトカバーも長方形型に仕立てられていました。
400カタナがデビューした92年からすると、カタナのデザインは既に約10年前のデザインだったわけですが、それでも400カタナは人気を獲得。
またさらにそこから99年まで生産が続きましたから、400カタナは「カタナのデザインは時代に流されない価値がある」ということを証明する存在だったといえるかもしれません。