「阪神がお金の力で圧倒」 ロハスJr.に続いて韓国リーグ20勝投手アルカンタラも“奪われる”?
「MVP(ロハスJr)を連れて行った阪神、20勝投手も奪うのか」
阪神タイガースへの皮肉と悔しさがこもるような見出しを打ったのは、韓国の総合ニュースサイト「デイリーアン」だ。
阪神が韓国KTウィズのメル・ロハス・ジュニアの獲得に合意したニュースに続いて、韓国メディアを驚かせたのが、今季韓国リーグ20勝右腕の斗山ベアーズのラウル・アルカンタラの日本行きのニュースだった。
「デイリーアン」は「阪神がKBOリーグ20勝投手に照準を絞った。KTウィズでプレーしたメル・ロハス・ジュニアに続いて、斗山ベアーズのラウル・アルカンタラと交渉中で、契約に大きく前進している」と報じている。
アルカンタラはドミニカ共和国出身の28歳。2016年からメジャー(アスレチックス)でプレーし、2019年から韓国リーグへ。昨年は韓国KTで11勝11敗だったが、今季は斗山でリーグ最多の20勝(2敗)を挙げた。
また、「デイリーアン」は「アルカンタラは最多勝のほか、最高勝率(0.909)のタイトルを獲得。クオリティ・スタート1位(27回)、投球イニング2位(198回2/3)、奪三振2位(182個)、防御率4位(2.54)など、KBOリーグではトップクラスの外国人投手だ」と実力の高さを伝えている。
斗山にとっては貴重な戦力であるアルカンタラをみすみす手放すわけにはいかなかったが、引き留めるのは難しかったようだ。
同サイトは「阪神はポストシーズンの期間もアルカンタラに対して関心を示していたチームだ。斗山にとってはあまりにも残念な戦力ダウンだが、止める道はなかった」と伝え、その理由についてこう分析している。
「阪神が韓国プロ野球よりもより大きな舞台である日本プロ野球であり、“お金の力”で斗山ベアーズを圧倒するからだ。アルカンタラは2020年シーズン開幕前、斗山と総額70万ドル(契約金15万ドル、年俸45万ドル、インセンティブ10万ドル)で契約した」
つまり阪神は、アルカンタラが斗山と契約した金額よりもさらに上の額を提示しているということになる。
プロである以上、チームから提示される金額が評価の指標になる。ロハス・ジュニアもそうだが、アルカンタラも日本へ心が傾いているのは間違いなく、より大きな舞台での活躍を頭の中で思い描いているに違いない。
阪神が近日中にも合意を目指しているというが、その動きに注目したい。