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昭和からのジャズ喫茶、ミステリアスなその地下空間へ行ってみたら驚きの世界がそこに!【神戸市】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

ジャズの街、神戸。今年で神戸にジャズがやって来てから100周年を迎えるということで、あちらこちらでジャズが注目を浴びていますね。

そんな中、静かにジャズを愛し続ける人達が集う地下空間が、クールに盛り上がりを見せているのをご存知でしょうか。正確に言うともう22年前からのようなのですが。

元町駅からほど近くの隠れ家的スポット「Jam Jam」。それはとある地下にひっそりとあります。

空いている扉からいい感じにジャズが聞こえてきます。まるで中で生演奏をしているかのようで、入り口から既に雰囲気たっぷりの空間。大音量の音楽がとにかく気持ちいい。

中に入ると正面には長いカウンター、左側にはテーブル席がありました。照明は少し薄暗い感じにしてあり、喫茶店というよりはバーに近いような雰囲気ですね。

少し声を張れば会話することはできますが、どちらかと言うと音楽メインの喫茶店なので、会話をゆっくり楽しみたい人や音楽に興味がない人にはあまり向いていないかも知れません。

店内右側には、本気でジャズを聞くために用意された空間があります。入り口を入って真ん中から右側が「リスニング席」、左側が「会話席」と分かれていて、お客さんが好きな場所を選べるようになっています。

私はその中間点で、音楽と、お客さんの全体の雰囲気を感じられる場所に座りました。何だかライブハウスにいるような感覚にも近いですが、とにかく見たことのないような独特な光景です。

リスニング席では、常連さんらしき人達がソファーに深く腰をかけてリラックスしながら音に集中している様子。中央のスペースではスピーカーに向かってひと席づつが離れて配置され、音楽にどこまでも没入できるようです。

リスニング席の壁沿いの席では、本を読んだりケーキを食べたりしながら音楽を楽しんでいる人も多いですね。見事に目的ごとに居場所が分かれています。

フワフワのシフォンケーキと、しっかり濃いめのアイスコーヒーがジャズ鑑賞にぴったり。ここでは音楽だけでなく喫茶店としても美味しいものがちゃんと用意されています。どっしり座れるソファーといい、ホントに素晴らしい環境ですね。

正面にはかなり大きなスピーカーが幾つかあり、ウッドベースの音の振動や、音全体を浴びるように身体で感じられるのが凄い。音量もとにかく大きいので、目をつぶるとまるで生演奏が繰り広げられているかのような臨場感です。

こだわりのレコード達が壁にぎっしりと並んでいます。マスターが一枚づつ丁寧に選んだレコードをターンテーブルに置くと、プチプチとレコードの回る音がしてゆっくりと音楽が始まる…そんな癒しのような時間がここにはあります。

もし神戸に住んでいてまだ行ったことがないのでしたら、一度は体験して欲しいような空間です。もしかしたら音楽に対する感覚も変化するかも。とにかく、音楽に対してのリスペクトが感じられるような場所です。

常連さん達からしてみればきっと知られたくない大切な場所なのだと思います。ここには音楽と一体化できるような特別な楽しみ方があるので、是非とも静かに耳を澄まして音楽に没入してみることをおすすめします。

ジャズ喫茶「Jam Jam」

Jam Jam Instagram (外部リンク)
ノーチャージ
営業時間 12:00~22:00
定休日なし
神戸市中央区元町通1丁目7−2 B1F
毎週金曜日はマスターズナイト
<関連記事>神戸の街にジャズが溢れる日!!生音の面白さを思う存分楽しんじゃおう (外部リンク)

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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