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飛行禁止区域でのドローン対策はドローンで対応せよ!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
(写真:アフロ)

KNNポール神田です。

□2019年5月6日(月)午後7時半時ごろ、皇居近くの北の丸公園で、警戒中の機動隊員から「ドローンらしきものが飛んでいる」と目撃情報があった。警視庁は、北の丸公園を中心にヘリコプターなどを使って、およそ1時間半、上空や付近を捜索したが、ドローンや操縦者は確認できなかったという。

□東京都内では、(2019年)5月2日にも皇居周辺など複数の場所でドローンの目撃情報があり、警視庁は、これらの目撃情報との関連も視野に慎重に調べている。

出典:皇居周辺でまた「ドローン」が 確認できず...2日にも目撃情報

■『ドローン規制法』があるものの…。

2016年、重要施設から300メートル以内の上空は飛行禁止となっている。

それは、総理官邸でのドローン飛行の事件が原因だった。そして法律によって、警察が退去を命じたり破壊することができるようになった…が、法律があれど、実際のドローンの飛行に対して、ただちに対応できるかというとそうではない。

重要な施設を警護する公務員は多いが、ドローンを飛行させ、退去を命じたり、捕獲したり、破壊できる専門家はいない。いや、むしろ、小型のドローンの対応にヘリコプターが出動する以前に、捕獲用のドローンの飛行技術を習得しておいても良いような気がする。当然、ドローン専門の警備会社のニーズも当然でてくることだろう。ドローンの有効活用が認知される前に、ドローンによる危険行動が増えることが社会的な損害であることに間違いはない。

■誰が一体なんのために?

この2019年5月になってからのドローン飛行は、一体、誰が?なんのために?という不安は残る。

しかし、ドローン機体の価格以上に飛行させるメリットがあるモノの仕業であることは確かだ。単なる愉快犯ならばまだしも、なにかの諜報活動や化学薬品散布などを想定すれば、空の警備という新たな警備の手法を早急に講じなければならないだろう。

法律があれど、現行犯での逮捕が無策であれば意味がない。ただちに、民間のドローン専門家などとも協議し、空の警備体制を講じるべきだ。

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■ドローンという名のフランケンシュタイン・コンプレックス

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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