ノート(119) 公判前整理手続の中で検察側に求めた釈明
~整理編(29)
勾留105日目
御用始め
1月4日であり、拘置所も御用始めということで、通常の業務態勢に戻った。
元旦からの三が日は起床時間が1時間ほど遅くなったり、浴槽にグリーンの入浴剤が入れられたり、食事もおせち料理や雑煮、人気メニューが並ぶなど特別な処遇が行われていた。
全て白米が支給されていたが、この日の朝食から再び白米7:麦3の米麦飯に戻り、「いつまでも正月気分ではダメだ」ということを思い知らされた。
東京地検特捜部時代に担当した防衛汚職事件の際、勾留中だった防衛商社幹部を取り調べるため、年内は大晦日まで、年明けは1月2日から拘置所に通ったことはあったが、さすがに元日まで拘置所ですごすという経験は初めてだった。
この日は、裁判所から勾留更新の決定書を受け取った。1週間後の1月11日に期限を迎える勾留について、さらに1か月間、更新するというものであり、予想どおりの結果だった。
起訴後の勾留更新は原則として1回限りのはずだが、罪証隠滅のおそれなどなく、保釈請求をすれば許可されるような事件でも、罪証隠滅のおそれを理由として裁判所が機械的に勾留を更新し続けているのが実態だ。
激減した年賀状
この記事は有料です。
元特捜部主任検事の被疑者ノートのバックナンバーをお申し込みください。
元特捜部主任検事の被疑者ノートのバックナンバー 2019年6月
税込1,100円(記事3本)
※すでに購入済みの方はログインしてください。