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ヤンキースは途中補強でも「大当たり」。この選手は8安打中6本がホームラン

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・カーペンター(ニューヨーク・ヤンキース)Jun 2, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、ニューヨーク・ヤンキースは、どのチームよりも多くの白星を挙げている。60試合で44勝。勝率は.733。他の29チームは、勝率.700どころか、勝率.650にも届かない。

 先月下旬に行った補強でも、ヤンキースは大当たりを引き当てた。

 ここまで、マット・カーペンターは、DH、代打、三塁手として、計10試合に出場し、打率.333(24打数8安打)と出塁率.467を記録している。それだけなら、好成績ではあるものの、大当たりというほどではない。サンプル数は、まだわずかだ。

 ただ、8安打の内訳は、特筆に値する。そのうちの6本がホームランで、あとの2本はバント・ヒット(4安打目)と二塁打(8安打目)。バットを振って記録した7安打は、すべて長打だ。

 直近の1試合、6月12日に打ったホームラン2本と二塁打1本の占める割合が大きいものの、それを除いても、5安打中4本がホームランだ。この時点でも、打率は.250ながら出塁率は.400だった。

 7安打目となるホームランを打った直後、スタッツ社が発したツイートによると、1900年以降のモダン・エラにおいて、シーズン最初の7安打中6本がホームランは2人目。それまでは、2016年にメジャーデビューした時のトレバー・ストーリー(当時コロラド・ロッキーズ/現ボストン・レッドソックス)しかいなかったという。

 ちなみに、カーペンターのシーズン3安打目は、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)から打った先頭打者ホームランだ。

 なお、ヤンキースがカーペンターと契約を交わした経緯については、こちらで書いた。

「ヤンキースが契約したのは、チーム一筋だったベテランではなく、昨年までカーディナルス一筋のこの選手」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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