七夕炎暑で40度のおそれも、来週は梅雨末期の豪雨型か
七夕炎暑が広がる
さながら梅雨が明けたかのような気圧配置となっているため、今週半ばから猛烈な暑さが続いています。おととい4日(木)は静岡で39.3度、きのう5日(金)は三重県粥見で39.7度と、ともに観測史上1位となる災害級の暑さを記録し、東京都心も2日続けて、35度以上の猛暑日となりました。
きょう6日(土)も厳しい暑さが続いていて、熱中症警戒アラートが関東から九州、沖縄にかけて、ことし最多となる22都県に発表されています。そしてこの暑さは、あす7日(日)七夕にピークとなりそうです。
タイトル画像にある予想天気図をみると、日本海で顕在化する梅雨前線や低気圧に向かって、上空1500メートル付近で21度以上の暖気が流れ込みますが、これは晴れれば35度以上の猛暑日となる暖気です。さらに関東付近には24度以上の際立った暖気が認められ、これは同様に晴れれば、40度に迫るあるいは40度以上に上がるポテンシャルがある暖気といえます。
上図はあす7日(日)の最高気温を面的にみたものですが、際立った暖気の影響で、関東平野は35度以上の猛暑日範囲で埋め尽くされ、内陸には40度近いと思われる黒色もみられる状態です。また東海地方にも黒色に近い領域がみられます。まさに七夕炎暑とでも呼びたくなるような猛暑となりそうです。
40度超のおそれも
あす7日(日)七夕の最高気温をみてみると、気象庁による予想では、秩父で39度、前橋、熊谷、静岡、名古屋で38度となっていて、体温を大きく上回る猛暑が予想されています。東京都心は36度の予想です。
さらにコンピュータによる計算では、MSM予想で、群馬や茨城、埼玉で40度以上が4地点予想されていて、GSM予想は少し控えめですが、それでも38度から39度台が多数の地点で予想されています。40度まで上がる可能性もありますが、そこまで上がらないまでも、とても危険な暑さですから、できる限り暑い時間帯の外出はさけ、涼しい環境で過ごし、積極的に水分や塩分を補給することを心がけてください。
来週は危険な梅雨末期の豪雨型のおそれ
七夕炎暑が過ぎると、今度は危険な梅雨末期の豪雨型となるおそれがあります。上図はあさって8日(月)から来週末13日(土)にかけての梅雨前線と太平洋高気圧の予想です。いったん勢力を拡大した太平洋高気圧が本州すれすれの所へ後退し、そのままほぼ停滞してしまうために、その北側にある梅雨前線の雨雲が日本海側に連日流れ込む予想です。
太平洋高気圧の縁辺に沿って、非常に湿った空気が西回りで流れ込むため、雨雲は活発化しやすく、非常に激しい雨や猛烈な雨が降ってもおかしくない状況です。まさにこの形は、梅雨末期に現れる非常に危険な豪雨型の気圧配置で、最悪は線状降水帯を伴うような大雨が数日間、降ってもおかしくない状況となる可能性もあります。
日本海側は、長丁場の大雨に十分警戒を
秋田から福岡にかけての日本海側の予報をみると、北陸や東北は断続的に雨が降り続き、中国や九州北部でも、来週中頃からは、断続的に降る見込みです。北陸や東北はこの週末からすでに大雨の始まる所がありそうですが、来週にかけて、災害をもたらすような危険な大雨となるおそれがあり、今後の情報に十分な注意が必要です。
太平洋側は猛暑のち梅雨が戻る?
一方、仙台から鹿児島にかけての太平洋側では、週明けにかけて35度以上の猛暑が続き、体温を大きく上回るような炎暑となる所があるでしょう。来週中頃からはやはり梅雨前線の影響をうけて、曇りや雨の傾向となりますが、晴れ間ものぞくため、連日、各地で真夏日は続く予想です。
梅雨前線に流れ込む暖湿気の影響で、非常に蒸し暑い日が多くなるでしょう。気温は35度以下でも、湿度が高いために、熱中症警戒アラートが連日発表される可能性もあります。気温が控えめになっても、熱中症対策は万全にして、お過ごしください。