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「160キロは幻です」日本人最速左腕ホークス古谷、巨人3軍戦で6回1安打零封

田尻耕太郎スポーツライター
好投した古谷(筆者撮影)

巨人4番松井に逆転弾浴びる。何とかドローに

9月15日、福岡ソフトバンクホークスの3軍は練習試合で読売ジャイアンツ3軍と対戦した。

 

【9月15日 練習試合 タマスタ筑後 485人】

巨人     000000002 2

ソフトバンク 000100001 2

<バッテリー>

【G】直江、平井、山下亜、山上、巽、田中優――小山

【H】古谷、重田、渡邉雄、小澤――張本、堀内

<本塁打>

【G】松井

<戦評>

ソフトバンクは四回に6番大本の適時打で先制した。1対0のまま試合は進み九回表へ。2死一塁となり勝利目前だったが、4番手の小澤が巨人4番の松井に逆転2ランを浴びて試合をひっくり返された。しかし、九回裏、2死二塁から2番日暮の内野飛球を相手捕手が落球してラッキーな得点で追いつき、試合はそのまま引き分けた。(了)

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古谷優人、今季2軍戦でも防御率2点台「成長も感じる」

 先発した3年目の古谷優人投手が先発し、6回1安打無四球無失点と快投を見せた。

 まだ1軍経験のない左腕だが、今年5月の香川戦(レグザム)では日本人左腕で初となる160キロを計測して話題となった。北海道・江陵高時代に154キロを記録。2017年オフには左腕の血行障害に悩まされたが、今季は2軍公式戦でも17試合登板で防御率2.52と一定の成績を残している。「自分としては成長も感じています」と手応えもある。

 しかし、この日の快投については「僕としては良くなかったです」と唇をかんだ。ブルペンから思うように球が操れず、マウンドに上がっても腕が振りきれていなかった。

「160キロは僕の中では幻だと思っています。でも、150キロは常時投げられるようにしたい。今日の最速は149キロ。それよりも140キロとか139キロの真っ直ぐもあった。今日は相手の打ち損じにも助けられた。上のレベルだったら、1安打ピッチングでは済まないと思います」

 厳しい自己評価を並べたが、状態の悪い中でも最も課題とされている制球面で修正できたのは大きな収穫だ。また、調子イコール結果ではないのが投手という生き物だ。今後に繋がる、1つの自信として心に残す登板にしてもいい。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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