水洗いでどれだけ色落ちする?濃色の服の正しい洗い方と色落ちを防ぐコツを洗濯のプロが解説
4児の母で洗濯研究家の平島利恵です。洗濯で色落ちや色褪せが気になることはありませんか?実は買ったばかりの服は色落ちをしやすく、特に濃色の衣類は水に浸けるだけでも染料が溶け出します。今回は、新品の洋服を水に浸けると、どのくらい色落ちするのかを実験しました。色落ちや色移りを防ぐための正しいお手入れ方法も解説します。
【実験結果】濃色の服は水だけでも染料が溶け出す
買ったばかりの濃色の服を水につけてみると…こんなに染料が溶け出しました。
すごく色落ちしているように見えますが、全体的にまんべんなく色落ちしており、洗い上がりは意外と気づかないものなのです。でも洗濯槽の中でこの染料が溶け出し、白い服を一緒に洗っていたら…色移りしてしまうのが目に見えますよね。
この結果からも、濃い色の衣類、特に新しい服は単体で洗う必要があることが分かります。(今回は水で洗っただけですが、洗剤をプラスした場合、より染料が溶け出しやすくなります)
濃色の服が色落ちしやすい理由
濃色の衣類は、深い色を出すために多くの染料を使用しています。例えば黒い服の場合、赤や青で下染めをしてから黒い染料を入れます。黒い服がオレンジに変色してしまった経験はありませんか?これは後から入れた黒の染料が脱色し、下染めしたオレンジが浮き出てしまった状態なんです。
買ったばかりの服は色落ちしやすい
染料が完全に繊維に定着していない場合、水や洗剤で洗うことで染料が溶け出しやすくなります。買ったばかりの服は色落ちしやすいため、濃色は白物とは分けて洗濯するよう注意しましょう。
ブランド服の色落ちにも注意
色落ちしやすい洋服は、「安い」「品質が低い」というわけではありません。高額な服やブランド服の場合、ファッション性や発色の美しさに重きを置き、家庭での洗濯を想定していないこともあります。
ブランド服の場合、Tシャツなどの普段着であっても、中性洗剤を使用し、洗濯ネットに入れ、単体でおしゃれ着洗いがおすすめです。不安な場合はクリーニング店で相談しましょう。
濃色の服の正しい洗い方
1. 洗濯表示を必ず確認
洗濯前に必ず洗濯表示を確認しましょう。
堅牢度の低い衣類の見分け方
洗濯表示の「桶マークの数字が30」「色移りの恐れがある」「単独洗い」などの記載がある場合は、堅牢度が低い可能性があります。
2. 白物とは分けて洗う
濃色の服は色落ちのリスクが高いため、白物や明るい色の衣類とは分けて洗いましょう。
3. 濡れたまま放置しない
濡れた状態で衣類を放置すると、染料が溶け出し、色落ちや色移りの原因になります。洗濯が終わったら、速やかに干すようにしましょう。
汗の湿気で色落ちすることもあるので、すぐに洗えないときは、干して乾かしながら保管しましょう。
色褪せを防ぐ正しい干し方
1. 直射日光の下で干さない
濃色の衣類を直射日光の下で干すと、紫外線によって色褪せが進行します。また、蛍光灯の下でも同様に色褪せが起こるため、明るい場所での長期保管は避けましょう。
2. 風通しの良い日陰で干す
色褪せを防ぐため、濃色の服は風通しの良い日陰で干すよう心がけましょう。
濃色の衣類は、色落ちや色褪せのリスクが高いため、洗濯時や干す際に特に注意が必要です。洗濯前の確認や洗濯後のケアを丁寧に行い、大切な服を長持ちさせましょう。