ニューヨークで11日、日本の文化を紹介する「ジャパンパレード2024」が行われた。

第3回目となる今年は、アニメ『鬼滅の刃』の舞台出演者がパフォーマンスを披露したほか、ニューヨークタイムズにおすすめの旅先として選ばれ海外での認知度が高まっている山口市が参加し伊藤和貴市長らと祇園囃子を披露した。

グランドマーシャルとしてパレードを先導したのは、元プロ車いすテニス選手の国枝慎吾さん。現在フロリダで活動中の国枝さんは現役時代、USオープンで毎年ニューヨークを訪れていたそうだ。

アメリカではドラマシリーズ『Shōgun 将軍』の影響で、日本のサムライへの注目度も高まっている中、在ニューヨーク日本国総領事館の森美樹夫大使が侍姿でパレードを行進。沿道からは「ショーグン！ショーグン！」という歓声が上がった。

山車と共に『鬼滅の刃』の舞台出演者がパレードに現れると、沿道に集まったアニメファンからさらに大きな歓声が上がった。竈門炭治郎役の阪本奨悟さんは「ニューヨークでもすごく人気の作品なんだなと改めて肌で感じました」と感想を話した。

アメリカでは毎年5月、アジア系および太平洋諸島系アメリカ人の文化遺産に敬意を払う「AAPI月間」となっている。ジャパンパレードもその一環で、日米友好の証として2022年に始まった。

森大使は今年のパレードを終え、「より幅広いニューヨークの方々が集まってくれ、裾野がどんどん広がって来ていると感じる」と語った。

また、パレード近くのストリートには日本食を提供する屋台が設置され、6ドル（約930円）のおにぎり、9ドル（約1400円）の唐揚げ（3個入り）、16ドル（約2500円）のたこ焼き、そして同じく16ドルのかき氷などに長蛇の列ができた。

日本食を含む日本の文化がニューヨークにすっかり根付いていることを改めて感じた1日となった。

（Text and photos by Kasumi Abe）無断転載禁止