【オートバイのあれこれ】角Zの再来!? ゼファーに続いたカワサキのネイキッド!
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今日は「角Zの再来!? ゼファーに続いたカワサキのネイキッド!」をテーマにお話ししようと思います。
1989年(平成元年)に『ゼファー』をリリースし、ネイキッドブームを巻き起こしたカワサキ。
そのカワサキがネイキッドモデル第二弾として'94年に発売したのが、『ZRX』(ZRX400)です。
角張った外装パーツと、角目ヘッドライトを包みこむビキニカウルの組み合わせは、往年の「ローソンレプリカ」こと『Z1000R』を思わせるものでした。
また、翌'95年にはビキニカウルを付けずにヘッドライトを丸型とした『ZRX-Ⅱ』も登場。
こちらもまた、昔の『Z400FX』や『Z1000Mk.Ⅱ』を想起させるルックスで、カワサキはZRXを通じて昭和の頃のデザインをさり気なくリバイバルしていたと言っていいかもしれません。
現在は、ZRXもⅡのほうも押し並べて人気が高いそうですが、現行車として売られていた'90年代にはビキニカウル付きのZRXのほうがⅡよりも圧倒的に売れていたようです。
たしかに、ZRX-Ⅱは見た目のうえでゼファーとカブるところもあり、ビキニカウルが付いているほうがよりZRXらしさを強く感じられたのかもしれません。
エンジンはDOHC4バルブの水冷4気筒で、ピークパワーは53ps。
空冷2バルブエンジンだったゼファーに対し、カワサキはZRXではしっかりとスペックも追求していました。
カワサキはゼファーを「スペックでは勝負しない」というスタンスで発売したわけですが、ゼファーの後追いで出てきた他社のライバルモデルが軒並みゼファーよりも高性能で、カワサキも当初のアンチスペック路線のみで勝負を続けることに危機感を覚え、ZRXを作ったのかもしれませんね。
シンプルな佇まいゆえ個性を演出しづらいネイキッドカテゴリーにあって、ZRXは独自のスタイルにより人気を獲得。
ネイキッドブームが落ち着いた2000年代以降も生産が続き、'08年の排ガス規制強化を機に販売終了となったのでした。
画像引用元:カワサキモータースジャパン