エジルとハメス・ロドリゲスに学べ! トップ下幻想は負の遺産
背番号10はかつて「トップ下」の代名詞だった。「ゲームメーカー」「司令塔」。イタリア語の「ファンタジスタ」も、10番のイメージに合致する言葉になるが、それはもはや過去の話だ。
これまでも述べてきた通り、トップ下には2つ種類がある。2トップ下と1トップ下。現在、世の中の主流は後者。10番のイメージは変わった。
それは布陣の流行とも深い関係がある。2トップ下が存在する代表的布陣である3−4−1−2が激減の一途にあるのに対し、1トップ下が存在する布陣の代表である4−2−3−1は急増。ブラジルW杯でも半分以上のチームが4−2−3−1を使っていた。
現代のトップ下は、1トップ下を意味する。にもかかわらず、多くの人がいまだトップ下と言う。1トップ下と言う人は少ない。もし、そのあたりを気にしている人が少ないなら、1トップ下は一昔前の2トップ下のイメージで語られていることになる。それぞれ、求められているものが異なるにもかかわらず。
1トップ下の10番は、選手のキャラクターにもよるが、僕的には「アタッカー」という言葉がいちばん似合うと思っている。ゲームメーカー、司令塔、ファンタジスタではない。
いまいる選手の中で、昔風の10番が最も似合う選手はエジルになる。ゲームメーカー色の強い技巧派。少なくともブラジルW杯前までは、僕は彼に対してそのようなイメージを持っていた。
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