勝因はラーム。その源にいるグアルディオラ
ドイツのレーブ監督は、グアルディオラとどれほど親しいのだろうか。
ブラジルW杯の決勝トーナメント1回戦(対アルジェリア)戦まで、レーブ監督は、ラームを4−3−3の守備的MFで起用した。以降、右サイドバック(SB)として起用したが、彼を守備的MFで起用するアイディアは、グアルディオラが編み出したものだ。
昨季、バイエルンの監督に就任したグアルディオラは、それまでサイドバックだったラームを、守備的MF、バルサで言うところの「4番」のポジションに抜擢。常識を覆す起用法で周囲を驚かせた。
とはいえ、ラームをシーズン中、すべてそこで起用したわけではない。従来の右SBと「4番」とを、状況によって使い分けた。
つまり、ラームには、右SBのイメージは、依然として健在だった。ドイツ代表では右SBで出場することが、自然な流れと言えた。にもかかわらず、レーブは、あえて「4番」でラームを起用した。
布陣も従来の4−2−3−1ではなく、「4番」の存在感が明確になりやすいバルサ式(バイエルン式)の4−3−3を用いた。グアルディオラの意志を引き継ぐかのようなサッカーをした。
大きな影響を受けていたことは間違いない。
ラームは準々決勝以降、右SBとしてプレイした。しかし、その右SBとしての位置取りも、グアルディオラのバイエルンと似ていた。
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