復帰2試合目にホームランを打ったアーロン・ジャッジは、大谷翔平に追いつくことができるのか
7月29日、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、3回表にホームランを打った。
6月4日から7月26日まで、ジャッジは42試合に欠場した。6月3日にフライを捕球した際、フェンスに激突し、右足の親指を痛めた(「フェンス激突のファイン・プレーは「高価な代償」を伴うのか。ジャッジは翌日のラインナップから外れる」)。復帰したのは7月28日。ホームランは6月3日以来だ。
離脱するまでに、ジャッジは19本のホームランを打ち、この時点では、ア・リーグ本塁打ランキングのトップに立っていた。現時点のトップは、39本塁打の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。ジャッジは、7月29日のホームランが20本目なので、大谷に19本差をつけられている。
ヤンキースは、7月29日が104試合目。レギュラーシーズンの残りは、あと58試合だ。
昨シーズンのジャッジには、ヤンキースの58試合で29本のホームランを打ったスパンがあった。例えば、7月14日~9月18日の58試合(出場57試合)がそうだ。ここから、それを再現すると、シーズン全体のホームランは、20本+29本=49本となる。
もっとも、そうなったとしても、ジャッジが大谷に追いつく可能性は低い。今シーズン、大谷の月間本塁打は、3・4月の7本が最も少ない。今月は、すでに9本塁打を記録している。仮に、7月を終えた時点のシーズン本塁打が39本で、8月と9・10月の月間本塁打が6本ずつとしても、シーズン全体では、39本+6本+6本=51本となる。【追記:7/31】9月と10月は、合わせて1ヵ月として数える。3月と4月も同様。
49本と51本は僅差だが、これらは、ジャッジの本数を多めに見積もり、大谷の本数は少なめに見積もったものだ。
また、ジャッジにとって、2シーズン連続3度目の本塁打王よりも重要なのは、ヤンキースのポストシーズン進出だろう。
6月3日の時点で、ヤンキースは35勝25敗だった。地区首位と6ゲーム差の3位ながら、ワイルドカードの3番手に位置し、すぐ下の4番手に2.5ゲーム差をつけていた。だが、6月4日~7月26日の42試合は19勝23敗。現時点では、ポストシーズン進出圏外にいる。地区首位と8ゲーム差の最下位、ワイルドカードの3番手――正確には2番手に並ぶ2チーム――とは3.5ゲーム差の5番手だ。
ヤンキースがポストシーズンに進めなかったのは、2016年が最後。ジャッジは、この年の8月にメジャーデビューした。
なお、7月29日の別の試合では、ジャッジと同様に、6月9日から7月25日まで離脱していたヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)も、ホームランを打った。こちらは、復帰3試合目。ホームランは6月7日以来。シーズン全体の本数は18本だ。
アストロズの勝率は、アルバレスの離脱前も離脱中もほとんど変わらず、現在は地区首位と1ゲーム差の2位に位置し、ワイルドカード・レースにおいては、トロント・ブルージェイズと2番手に並んでいる。