仕事に「まじめ」か「不まじめ」かを見極める3つのポイント
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。一所懸命、気持ちを込めて仕事をしているつもりなのに、成果が出ない。周囲からの評価が芳しくない。そんな人をたくさん見てきました。言葉の表現がいいかどうかはわかりませんが、仕事で期待通りにならないのは、「不まじめ」に仕事をしているからです。
「まじめ」か「不まじめ」かは、自分自身で決めるものではありません。自己申告で「一所懸命やってる」「努力してる」と言っても、傍から見ているとそうではないことがよくあります。そこで、属人的な判断基準ではなく、ここに数値的な指標をあてはめることに私は挑戦したいと思います。その指標とは「コスト」です。
何事も、理解するためには「分解」することが一番です。コストの概念を分解してみましょう。3つあります。
■経済的コスト → お金
■時間的コスト → 時間
■精神的コスト → ストレスや労力
仕事で成果を出したいのなら、お金をかけているか、自己投資をしているか、と自問自答してみましょう。本を買ったり、自分でセミナーに通ったり、資格を取ろうとして「経済的コスト」をかけているか、です。会社から支給されるならともかく、自分の財布からお金を出したくないという人は、かなり「不まじめ」と考えてよいでしょう。
自分の周囲の人がみんな自己投資を怠っている、というのであれば、あなたの周りは「不まじめ」な人ばかりです。そういう場に出かけていけば、わかることでしょう。自己投資に余念がない、とても若い人もたくさんいるのです。「不まじめ」だと世間知らずになっていきます。先入観や思い込みが激しくなっていきます。ここが最も致命的だと言えるでしょう。
時間をかけず、てっとり早く成果を出したい。期待した通りのリターンを得たいという方は、ギャンブル思考ですので「不まじめの中の不まじめ」と言っても過言ではありません。今の現状を打破し、期待したとおりにの状態を手にするためには、それなりの時間がかかるのです。
いっぽう、面倒なことはイヤ。ストレスかかるようなことからは逃げたい。自分が好きなことをやって、うまいこといく方法はないか、という価値観の方――つまり「精神的コスト」はできる限り避けたいという方は「キング・オブ・不まじめ」と言えます。説明不要でしょう。いったいどんな教育を受けたらそんな思考パターンになるのか、こっちが知りたい、と嘆きたくなるほどの「不まじめ」さです。しかし、高度情報化時代となり、妙な価値観を持つ人が珍妙な考えを流布しますので、気をつけたいですね。
仕事に対して「まじめ」にやっているかどうか、たまに自問自答してみましょう。自分を磨くために、投資をしているか。すぐに成果を求めずコツコツやり続けているか。好きじゃない仕事も、面倒な作業も率先してやっているか、と。コスト3種類(経済的コスト、時間的コスト、精神的コスト)で、自分を「まじめ化」していきましょう。