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第7エンド「第34回 全農 日本カーリング選手権大会開幕。五輪代表チーム決定なるか」

竹田聡一郎スポーツライター
初日からメディアが10数社集まるなど、五輪プレイヤー独特の緊張感が漂う。

軽井沢アイスパークで第34回 全農 日本カーリング選手権大会が始まった。ご存知、国内最高峰のタイトルで、ここで勝ったチームは来季の日本代表となる。

そしてその優勝チームは男女共に平昌五輪の代表候補となり、そもそも日本代表は世界選手権で結果を出したため……と説明していきたいのだが長くなりそうなので集英社スポルティーバの記事を参照されたし。

上記のスポルティーバでは女子の展望しかしていないうえ、大会終了後の総括記事も女子のみの予定(男子の需要はまだまだ小さいのが現状だ)だ。なのでここでは、期間中、男子を中心にレポートしていきたいと思う。ヤップ。

初日だが王者SC軽井沢クラブと、北海道王者の札幌4REALがそれぞれそれぞれ2連勝、カーリング王国・常呂町のチームアイスマン(北見)が1戦1勝と、概ね順調なスタートを切った。9チーム総当たりのリーグ戦なので星の取りこぼしは許されず、初日の慣れないアイスの中、地力を示した格好だ。

それでも五輪代表がかかった大会ということで、SC軽井沢のスキップ両角友佑(もろずみゆうすけ)は、「(会場に)『勝つんでしょう』『強いんだよね』という空気があるし、対戦チームはみんなチャンレジする戦い方で(リスクを冒して)挑んでくるので、そこに対する緊張感はあります」と小さくないプレッシャーを口にした。このプレッシャーを力に変えるのか、あるいは不安要素になってしまうのかが大会全体を通した鍵になってくるかもしれない。

そして、恒例、といわれても誰も知らないだろうが、竹田選定の日替わり「勝手にホットハンド」を今回もやっていきたい。男子をレポートする、とか書いておいて初日は女子選手だが、中部電力のスキップ・松村千秋だ。

初戦で北海道の難敵、札幌学院大学から白星を挙げると、続く夜の2戦目で小笠原歩率いるソチ五輪チーム、北海道銀行フォルティウスからも金星を奪った。

終了後、小笠原は「後半からアイスが急に曲がり始め、対応が難しかった。中電(中部電力)はアイスを知っているな、と感じた」とコメント。ホームリンクのアドバンテージが早速、活きた結果となった。

当の松村は4点を奪った7エンドのラストショットについて「決まるか決まらないというより、決めると思って投げた」と語るなどエースとしての自覚ものぞかせた。この勢いのまま一気に上位進出をはかりたい。

今週末まで、平昌五輪出場権をかけた1週間となるが、逆に言えば、2日目以降、五輪の道を絶たれるチーム、選手が出てくることになる。これほどまでに勝者と敗者の陰影が強調される日本選手権はかつてなかったかもしれない。それだけに熱くハイレベルな試合を期待したい。

スポーツライター

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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