「笑顔うつ病」になりやすい人と繊細な気質をポジティブに活かすには?
こんにちは、精神科医しょうです。
笑顔うつ病をはじめ、うつ病になりやすい人は真面目で誠実な人が多く、言い訳や逃げ道を作ることが苦手な傾向があります。
「これは自分の責任だ」「自分が悪かったからこうなったんだ」といつまでも自分の心を責めてしまいます。
また、物事を深く考え込んでしまいやすいため、曖昧なまま「まあいいや」で納得することができません。
「今考えても仕方がないから、明日考えよう」と先延ばしにして、明日になったらケロッと忘れているというような器用なことはできません。
どうしても解決できないこと、答えの出ないことなど問題を深く突き詰めようとすればするほど、最終的には「何もできない自分」まで掘り下げてしまうことがあるのです。
今回は、このような特徴を持った人がなりやすい「笑顔うつ病」について考えてみたいと思います。
笑顔うつ病になりやすい人とは?
笑顔うつ病になりやすい人と言えば責任感が強く、誠実で物事を深く考えて抱え込みやすい人といったイメージを持つ人も多いかと思います。
確かにそのような傾向を持っている人は、笑顔うつ病になるリスクは高めだと言えます。
では、特にどのような気質を持つ人が笑顔うつ病になりやすいのか?具体的にみてみましょう。
・心のセンサーが敏感な人
人一倍繊細になってしまうのは、その人の身に備わったセンサーの感度が良すぎるからでしょう。
外からの刺激を、普通の人よりも強く感じ取ってしまう人は、つらい思いや苦しい体験をした時に、そのつらさや苦しみを人一倍強く感じてしまうことになります。
つまり、心のセンサーが敏感な人は笑顔うつ病をはじめ、何らかの精神疾患にかかりやすい傾向が高いと言えます。
特にうつ病は、心が押しつぶされそうな状態に置かれ、その重さに耐えきれなくなった時に発症してしまう病です。
うつ病を発症しやすい人は、センサーの感度が高く同じつらさや苦しみでも、人一倍過敏に受け止めてしまうことが、理解できるのではないでしょうか。
・限界がわからない
笑顔うつ病を患いやすい人は、心のセンサーの感度が高いにも関わらず、無理をしたり我慢をしたりして、自分の体調や感情をなかったことにしてしまうことがあります。
「他の人も頑張っているのだから、自分はもっと頑張らなければいけない!」と人の二倍も三倍も頑張ってしまう傾向があります。
頑張り屋の人は、自分ではなく周りに目を向けてしまうので、自分の限界が分からなくなってしまうことがあります。
「あと少しなら」「頑張らないと」など、自分を励ますような言葉が出てきた時は注意が必要です。
笑顔うつ病になりやすい気質をポジティブに活かすには?
人よりも敏感で、自分の限界も分からない、真面目で融通が利かない気質は損をすることばかりなのでしょうか?
決してそんなことはありません。
うつ病を患いやすい人ほど優れた人材はなく、成功する素質に溢れているのではないかと思います。
・繊細な神経を持つからこそできる仕事が多い
笑顔うつ病をはじめ、うつ病になりやすい人が真面目で誠実なタイプであることは言うまでもありません。
真面目だからこそ、一生懸命に考え、心を壊すほど悩んでしまうのではないでしょうか。
そもそも、いい加減な人が自分の心をギリギリまで追い詰めるということは考えられませんよね。
うつ病になる人は決していい加減になることができませんし、おそらく一生いい加減になれないということを嫌というほど自分で分かっているのではないでしょうか。
そんな人だからこそ、大事な仕事も任せられますし、責任のある立場もお願いすることができます。
・責任感が強いからこそ他責にしない
つらさや苦しみが覆いかぶさってきても、それを他者のせいにして責任転嫁できる人はとてもラクです。
しかし、笑顔うつ病を患ってしまうほど、責任感が強い人の場合は、相手に責任転嫁ができず、自分の責任だと背負い込んでしまうことが多くあります。
周囲が「相手の方が悪い」と言ったとしても、責任感の強い人は「自分も悪い所があったのではないか?」とまずは自分を責めてしまいます。
そして、それを改善できなかった自分の責任だと自分を責め続けてしまいます。
人に責任を転嫁できず、自分で抱え込み、深く思い悩む人は自分で自分の心を追い込みます。
そうした人は、より一層、メンタルケアに対する気配りが必要だと言えます。
しかし、無責任になれない人、他責にしない人は自分で最大限の責任を果たすことが出来る人として、重宝されるのは言うまでもありません。
責任感が強すぎる人は安心、信頼できるパートナーとして社会で活躍できる人材と言えるでしょう。
まとめ
笑顔うつ病になりやすい気質を持つ方は、社会生活で活かすことができる長所をたくさんお持ちだと思います。
ただ、その気質が「しんどい」「限界かも」と感じた時は、心身共に休みが必要な時かもしれませんので、無理をせず自分を思う存分、甘やかせてほしいです。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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